人間社会研究科人間福祉専攻博士後期課程の御澤晴人さんが 「社会政策学会第143回(2021年度秋季)大会若手研究者優秀賞」を受賞しました。
社会政策学会は、労働問題、労使関係、社会保障、社会福祉、女性学、ジェンダー研究、生活問題など社会政策広範を研究対象に扱う伝統のある学会であり、今回受賞した若手研究者優秀賞は、大会で発表した若手研究者の中で最も優秀と認められた研究者に贈られるものです。
受賞者 |
人間社会研究科人間福祉専攻博士後期課程 御澤晴人さん |
指導教員 | 人間社会研究科 布川日佐史 教授 |
賞の名称 |
社会政策学会第143回大会若手研究者優秀賞 |
受賞題目 | 国民年金制度成立期における事務組織の検討経過 ――地方自治体による事務とした経緯を中心とした分析 |
【御澤晴人さんのコメント】
学部では人間環境学部で安藤俊次先生や根崎光男先生、田中勉先生にお世話になり、修士課程では人間社会研究科で馬場憲一先生から研究の仕方や文化遺産によるまちづくりを学び、紆余曲折を経て社会人をしながら社会政策を学びに布川先生の門を叩き、気づけば大学入学から17年経過してしまいました。布川先生からは大会報告前に私の至らない部分をとても丁寧にご指導をいただき、とても感謝しています。
【布川日佐史教授のコメント】
国民皆年金の制度創設期に、事務機構を国が直轄で担うとした厚生省案が通らず、自治体に委任することになった経緯の一次資料に基づく検討から、皆年金を実質化するための住民サービスという視点を新たに検出したことが今回の受賞につながった。ここまでは博士論文の前半である。今後、1985年の「皆国民年金」改革以降、その視点が背景に退き、保険主義が強まっていくことを論証していくことになる。これまでの努力が評価されたことの喜びを力にして、着実に叙述を進め、博論を完成させていただきたい。
以上