個人文庫・梅謙次郎文書

個人文庫リスト(市ケ谷図書館所蔵分)

個人文庫・梅謙次郎文書

秋山雅之介文庫

秋山雅之介(あきやま, まさのすけ) 分野:国際法、その他

  • 本学元学長秋山雅之介の旧蔵書。1961(昭和36)年5月にご遺族より寄贈された。
  • 秋山雅之介は、以下のような経歴を持つ。1890(明治23)年帝国大学法科大学を卒業して外務省に入り、 1904年の日露戦争開始直前に陸軍省参事官となり、開始後には俘虜情報局事務官を兼任し、同戦争での国際法遵守の立役者の一人として活躍した。
    本学との関係では、1898(明治31)年以来、和仏法律学校講師・教務主幹・『法學志林』編輯主任等を勤め、その後法政大学理事を経て、 1931(昭和6)年2月、松室 致学長の急逝により学長事務取扱となり、1933年11月から翌年5月まで学長職にあった。
  • 内容としては、20世紀初頭に出版された世界的名著である、Oppenheimの体系書(初版)など、 19世紀から20世紀にかけての代表的な国際法文献を数多く含む、貴重な資料を構成する。
  • 和書 1,036冊  洋書 408冊

池田美恵文庫

池田美恵(いけだ, みえ) 分野:哲学

  • 池田美恵は、本学文学部(1983-86年度)と大学院(1989-91年度)で、 それぞれ非常勤講師として教鞭をとった古代ギリシャ哲学の研究者。
  • 本文庫は、1997年12月4日に名誉教授加来彰俊氏を介して法政大学図書館に寄贈された。 西洋古典関係の洋書を中心とするコレクション。
  • 和書 70冊  洋書 3,014冊

石母田正文庫

石母田 正(いしもだ, しょう/ただし) 分野:日本中世史、中世文化史

  • 戦後本学法学部教授として務めた、歴史学者、石母田 正(1912-1986)の旧蔵書。
  • 石母田は北海道に生まれ、1937年(昭和12)東京帝国大学国史学科を卒業し、 冨山房、朝日新聞社などに勤務し、1948年法政大学法学部教授となる。 戦時下の44年から執筆した『中世的世界の形成』は、戦後の思想界に広い影響を与えた。
  • 和書 6,569冊  洋書 457冊

藤井甚太郎文庫

藤井甚太郎(ふじい, じんたろう) 分野:日本近世史

  • 藤井甚太郎(1883-1958)は戦後、二部史学科創設の翌年(1949)法政大学に迎えられ、史学科の基礎をつくり、その後大学院専攻課程の充実と研究者の育成に努め、昭和33年4月名誉教授となり7月病没した。
  • 福岡県出身。第五高等学校を経て、明治42年東京帝国大学文科大学史学科卒業、同大学院では徳川季世史を専攻した。
  • 和書 3,164冊  洋書 78冊

古川久文庫

古川 久(ふるかわ, ひさし) 分野:日本近世文学、江戸期文学

  • 能楽研究所発足以来兼任所員を務めた、狂言研究家古川久(1909-1994)の旧蔵書で、文庫は市ケ谷図書館と能楽研究所に分蔵されている。
  • 古川久は名古屋生まれ。東北帝大法文学部で小宮豊隆に師事。馬琴、漱石、世阿弥研究を進め、後年、岩波書店刊『漱石全集』新書版の注解を担当している。
  • 古川文庫は1989年に受入された。市ケ谷図書館のものは日本近世文学関係資料で、 江戸期の文学的出版物の各種がほぼ網羅されている。
  • 準貴重書(利用には事前の申し込みが必要です)
  • 和書 325冊

正岡子規文庫

正岡子規(まさおか, しき) 分野:俳諧、和歌、その他

  • 俳人、歌人として著名な、正岡子規(1867-1902)の旧蔵書。
  • 正岡子規文庫は、昭和24年(1949)東京、根岸の子規庵で子規の遺品を守り続けてきた寒川鼠骨を介し、本学に寄贈された。
  • 子規の旧蔵書の中で、俳諧関係を中心に2000点を超える和漢洋書で構成され、自筆ノートのほか、貴重な資料が含まれている。
  • 貴重書(利用には事前の申し込みが必要です)
  • 和書 2,067冊  洋書 47冊

桝田啓三郎文庫

桝田啓三郎(ますだ, けいざぶろう) 分野:哲学

  • 戦前から戦後にかけ本学教員を務めた、桝田啓三郎(1904-1990)の旧蔵書。
  • 桝田啓三郎は、本学の文学部哲学科を1930年に卒業し、1934年に本学の予科教授、1948年に文学部哲学科教授に就任した。その後、千葉大学、都立大学に移ってからも、兼任教授、非常勤講師として長年にわたって本学で教鞭をとった。桝田は独学でデンマーク語を学び、キルケゴールの原典から直接翻訳・研究した草分けで、本文庫の最大の特徴は、デンマーク語のキルケゴール全集の決定版、および遺稿集が含まれている点である。
  • 洋書 約7,300冊、和書 約4,300冊

三木清文庫

三木 清(みき, きよし) 分野:哲学、思想

  • 戦前の一時期本学教員を務めた、哲学者三木清(1897-1945)の旧蔵書。
  • 三木は1922年から1925年までヨーロッパに留学している。最初はハイデルベルクに、翌年はマールブルクに、そして最後はパリに滞在している。この間第一次世界大戦後の不況下、ドイツでのマルク大暴落にも助けられて、多数の貴重な書物を購入した。三木文庫は当時の時代の一面を知るための貴重な文献であり、三木の思想展開を辿るうえでも重要な資料である。
  • 和書 約4,400冊 洋書 約3,700冊

尹學準(ユン, ハクチュン)文庫

尹學準(ユン,ハクチュン) 分野:韓国・朝鮮近現代文学

  • 本学国際文化学部の教授をつとめた文学者 尹學準(1933-2003)が50年にわたる研究歴の中で収集した旧蔵書。
  • 韓国、北朝鮮での政変等で文化財としての書籍の収集・保存が遅れたこともあり、 日本では勿論のこと韓国、朝鮮でも既に入手不可能な資料を含み、現在では希少で、貴重な韓国、朝鮮の近現代文学のコレクションと言える。
  • 図書 約2,219冊 雑誌 166タイトル

和辻哲郎文庫

和辻哲郎(わつじ, てつろう) 分野:哲学、倫理学

  • 戦前本学の教員を務めた、和辻哲郎(1889-1960)の旧蔵書。
  • 蔵書を散逸させたくないとの夫人の希望と、友人谷川徹三氏の斡旋により、歿後の翌昭和36年、和辻のほとんど全蔵書が一括して法政大学に譲渡された。
  • 何と言っても本文庫の最大の価値は、多数の書物中に和辻自筆の書き込みのある点である。書き込みは種々雑多だが、和辻の研究方法や思考の機微が端的に知られ、この書き込みの検討によって、和辻の思想生産の現場に立ち会うことができる。
  • 準貴重書(利用には事前の申し込みが必要です)
  • 和書 約3,300冊 洋書 約1,700冊