お知らせ

キャリアアドバイザー通信『キャリアサポート事前指導・キャリアサポート実習 学んで経験して成長しよう!』

  • 2023年03月06日
お知らせ

 今回はキャリアデザイン学部の体験型選択必修科目「キャリアサポート事前指導・キャリアサポート実習」の授業や実習の様子をキャリアアドバイザー目線で紹介します。

 
 春学期「キャリアサポート事前指導」では、他者のキャリア形成支援に必要となるソーシャルスキルを学びます。
前半は傾聴や質問技法など「聴き方」、「アサーション」の観点を取り入れたコミュニケーション、グループでの話し合いを円滑に進めるための「ファシリテーション」、アイデアや話し合いをまとめるための「ブレインストーミング」「KJ法」などを身につけます。後半では「アイスブレイク」「ワーク」「振返り」という一連のプログラムの構成を理解し、大学1年生を対象としたワークショップ形式のプログラムを考案し、実演します。学生は4.5名のグループを編成し、対象者である“入学して数か月の新1年生”に対しプログラムの[目的やねらい]を実現するためのワークショップづくりをします。

 秋学期は春学期で学んだことをベースに、校外実習用のキャリア教育のプログラムを考案します。
今年度は実習先3校(公立定時制高校、公立中学、私立中学)のうち、学生1人につき2校の実習に参加。実習校からリクエストがあったワークショップのテーマを踏まえて、学生が[目的・ねらい]を考え、具体的なワークショップづくりに入ります。
2022年度の新しい取り組みとして、実習先の私立中学生と事前に交流会(Zoom)を実施し対象者の理解を深めました。中学生8名、法政大学からは大学生7名が参加し、2つのグループにわかれ「中学でどんなことを学んでいるのか、社会課題としてどんなことを学んでいるのか」等、質問や意見交換を行いました。中学生はリーダー層が参加しているということもありますが、積極的に発言できる生徒さんが多く、大学生のほうが圧倒される場面もありました。

 実際のプログラムづくりは[目的・ねらい]を明確化した後でワークショップ内容を考えていきます。
グループ内でアイデアを出し合いながら、「このプログラムを通じて[ねらい]に到達するだろうか、中学生に変化が表れるだろうか」と知恵を絞り、「どのように進めたら気づいてくれるだろうか、気づいてもらうためにはどんな働きかけをしたらよいのだろうか」と考え抜く、そんなプロセスを経てプログラムは完成します。
グループ毎の完成度は様々ですが、でも達成感はあります。
[目的・ねらい]に即したワークショップになっているかをガッチリ照らしあわせ、練り直しを重ねたプログラムは自分達で生み出した感があり、愛着が湧いてくるようです。

 実習当日は春学期前半で学んだことを活かしながら、対象者の考えを上手く引き出すような質問や気づきを得られるようなファシリテーションに挑戦しました。言語的コミュニケーションだけでなく、表情・目線・身振り手振り等、非言語コミュニケーションも次第に活発になり、距離が近くなっていく様子が伝わってきます。
ワークショップの[目的・ねらい]に向かって、みんなが一つになっていく瞬間です。
この瞬間が一番の醍醐味なのではないでしょうか。

 ワークショップ終了後は[プログラムについて][ファシリテーターとしての役割について][自分自身について]、実習時の自分と向き合い、目標への到達点を客観的に振返り、課題や改善策について考えます。自分の準備不足や力量不足を痛感したり、チームビルディングの大切さや面白さに気付きながら、この授業で学んだことは今後どのようなことに活かせそうかを最後にまとめて授業は終了します。

 
 2023年も【キャリアサポート事前指導・キャリアサポート実習】が学生にとって大きな成長の場になるよう、キャリアアドバイザー自身が日々の授業に誠実に向き合いサポートしていきたいと思います。