【ゼミの紹介】
安田ゼミでは,身近な社会に存在する課題や一人ひとりのライフキャリアに目を向け,課題解決やウェルビーイング向上のための支援のあり方を考えます。コミュニティ心理学の視点から個人やコミュニティとの関係性を捉えなおし,研究対象とする問題や課題を見出し,その解決にむけてどのような支援が有効かを考えます。支援のかたちを探究する際に,プログラム評価の理論と方法を学びます。実践と研究のあいだを往復しながら,より良い支援とは何かを考えていきます。
【グループワーク×個人研究】
ゼミでは,学生一人ひとりが関心をもつテーマを出発点に,グループでの対話を通して問いを深めていきます。対話の枠組みとして,例えば,ウェルビーイング,エンパワメント,コミュニティ感覚,予防科学などコミュニティ心理学における概念基盤を活用します。ここでの「問い」は,個々のライフキャリアにおいて課題を生じさせている背景や要因に関連するものであり、それをコミュニティ心理学の視点から捉え直すことを目指します。そして、その課題を解決するために必要なプログラムの支援内容やロジックについて話し合います。
これらのグループワークに加えて、個人研究として各自が興味をもつテーマを掘り下げていきます。テーマ選びは基本的に自由ですが、単なる自己満足で終わるのではなく、広く他者のライフキャリアやコミュニティの質を高めることを目的としたテーマであることが望まれます。こうして取り組んだ研究を、ゼミ論や卒論としてまとめていきます。
【年間の主な流れ】
4月 新学期開始
5月-7月 ゼミ活動(3年:研究テーマの検討/4年:卒論準備)、懇親会
8月 夏休み、ゼミ合宿
9月 2年生入ゼミ、合同ゼミ、自己紹介・歓迎会
10月 2年:研究テーマ(仮)の検討、3・4年:ゼミ論・卒論準備
11月-12月 合同ゼミ(2・3年)、卒論追い込み・提出(4年)、忘年会
1月 新年会、学生研究発表会、ゼミ論提出(3年)
2月-3月 春休み
Zoomでのゼミ(コロナ禍)
ゼミ卒業写真
【安田ゼミでの研究例】
■ ウェルビーイングに関する研究
大学生のウェルビーイングとレジリエンスの関連性
自己有用感・自尊感情と幸福感の関係についての研究
コロナ禍が人々のwell-beingにもたらした影響
第三の場所が大学生の幸福度に与える影響
功利主義と利己主義から考えるウェルビーイング論 ほか
■ ライフキャリア・キャリア形成に関する研究例
ライフイベントと人生の意味に関する研究
男女別学教育が女子大学生のキャリア構築に及ぼす影響
ボランティア活動参加がキャリア形成に及ぼす影響 ほか
■ つながり・コミュニティ支援に関する研究例
若者のInstagram利用からみるまちづくり・地域活性化の可能性
地域の特色が大学生の地元への愛着に及ぼす影響に関する研究
地域スポーツクラブの運営と地域活性化に関する研究
子どもの居場所づくりに関する研究(放課後児童クラブの取り組み)
部活動経験とチームワーク能力に関する研究 ほか
■ プログラム評価に関する研究例
NPO活動の評価キャパシティを高める要因の検討
コミュニティボールパーク化構想のプログラム評価
青少年交流センターの社会的意義と課題の可視化 ほか
学生研究発表会(コロナ禍)
ゼミ9期生・10期生