ゼミのテーマは、「人材多様化時代の働き方、キャリア開発」です。
大きな社会変動を受け、経営戦略、人材戦略が転換する時代が今です。キーワードは「人材多様性=Diversity」。将来が見通しにくい環境の中で、人材多様性を組織の価値につなげる経営に注目しています。
これから、個人の働き方、キャリアのあり方はどのように変わるのか、について様々な角度から実証的に(evidence-based)アプローチをします。世の中に流布している言説に惑わされず、自分の疑問を実証的に解明して主張できる能力、を重視しています。
ゼミの活動は、学年に応じて、次のように進んでいきます。基本は「主体的な学び」。これからの時代のキャリア開発につながるマインドセットです。
2年生(秋学期)
文献を読んで問題意識を持つ、自分の意見を述べる、他の人の意見を聴く、といった学びの基本を習得するために、「働くこと」や「ビジネスキャリア」に関する文献を講読し、ディスカッションをします。最初は自分の意見をうまく伝えられなくても、2ヶ月が過ぎるころから活発な意見交換ができてきて、お互いの意見を聴いて新たな発見がある学びの場となっています。文献の探し方、レポートの書き方などの基礎もしっかり身につけます。
3年生
関心のあるテーマを設定してグループ研究を行います。アンケート調査、インタビュー調査などを通して実証的な研究方法を学び、問題提起⇒仮説の提示⇒実証のための(質的・量的)データ収集⇒データ分析⇒結論の導出、という研究の流れを習得します。
研究成果は法政大学の懸賞論文に応募してきており、これまでゼミから16の論文が入選等に選ばれてきました。
【研究テーマ(例)】
・ダイバーシティ経営に関する研究 -日系企業と外資系企業の比較検討
・イクボスになる要因とマネジメントにおける工夫
・副業の現状からこれからの働き方を考える
・LGBTが働きやすい職場環境を考える
(インタビュー調査の様子です)
4年生
卒業論文執筆が必須です。個々にテーマを決めて卒業研究を進めます。アンケート調査やインタビュー調査などの実態把握を通じて、自身の研究テーマの答えを導きます。卒論のテーマ例は以下の通りです。1年間かけて卒業論文を書き上げたときの達成感から「提出した後に涙が出てきた!」という学生もいます。
【研究テーマ(例)】
・日本企業で働く人のワーク・エンゲイジメントに関する研究
・「女性職」に就いた男性
・リカレント教育の意義と課題
・男女雇用機会均等法第一世代の女性一般職のキャリア
・採用におけるHRテクノロジーの活用
・女性管理職のマネジメントの特徴とその効果
★学部の学びの中で★
キャリアデザイン学におけるビジネス分野の中でも、武石ゼミでは特に「これからの働き方」について学びを深めています。働き方改革が進み、組織という枠を超え個人に焦点が当たる現代において、個人が活き活きと働くには何が必要なのか。仕事(ワーク)と仕事以外の生活(ライフ)を調和させていく社会はどうすれば実現できるのか等、現代の多様な働き方に関する社会課題を検討しています。(4年 中村侑佳)
★ゼミのテーマ★
転職や中途採用の一般化、テレワークの普及など、働くことの在り方は逐一変化しています。ゼミでは、働くことや職場に関する現状と今後どのように変化していくのかを学び、自身のキャリア形成や社会のとらえ方について新たな視点を得ることができます。難しい内容に見えるかもしれませんが、先生や先輩達のサポートが充実しており、着実に考える力が身に付きます。(3年 宇野博)
★懸賞論文への挑戦★
3年次にグループ研究で大学の懸賞論文に挑戦しました。本格的な論文を執筆することは初めてで分からないことも多かったのですが、仲間と協力し合い、先生から丁寧なサポートをしてもらえたので安心して取り組めました。また、自ら課題を設定し答えを探していく一連の流れを通じて、研究の基礎力が身についたと思います。何より論文が入選した時には、大きな喜びを感じることができました。(4年 藤波航輝)
★ゼミの雰囲気★
ゼミは、思ったこと、疑問に思ったことを何でも言い合える雰囲気で、ディスカッション等を経て、様々な意見に触れることができます。また、先生の専攻は人的資源管理論、女性労働論ですが、それを起点にして学生の関心に沿った様々なテーマを取り上げて、沢山のサポートをしてくださいます。(3年 刈屋来美)