キャリアデザイン学部について

学部長メッセージ

キャリアデザイン学部について

学部長メッセージ 社会を知り、自分に向き合い、キャリアを創る

2003年に、キャリアデザイン学部から社会に発信した「キャリアデザイン」は、法政大学のブランドのひとつとして大きく成長・発展してきました。この間、「キャリアデザイン」の重要性は、社会の中に着実に浸透してきたといえます。

これまでの日本社会では、キャリアは個人がデザインするという意識が希薄でした。就職して「会社=組織」に「就社」すれば、その後のキャリアは「組織」が考えてくれるという側面が大きかった時代が長く続きました。しかし、「組織」を取り巻く社会環境は構造的に変化しました。グローバル化やAI等の技術革新など社会経済の変化は、将来の予測を難しくしています。他方でこれからの時代、人生100年時代ともいわれております。つまり、時代の変化が早くなると同時に人生は長くなっているのです。こうした変化は、一度獲得したスキルや知識だけで生涯にわたるキャリアを形成していくことをますます困難にしているといえましょう。個人が自分のキャリアを主体的に考え、環境変化に適応しながら新たなスキルや知識を学び直していく「自律的なキャリアデザイン」力が求められるようになってきたのです。

こうした社会背景を踏まえて、キャリアデザイン学部の教育目標は、第一に、己の学び方、働き方、生き方を自らデザインすることのできる自律的人材の養成です。第二に、他者の学び方、働き方、生き方のデザインや再デザインに関与しつつ、その支援を幅広く行うことのできる専門的人材の育成です。この二つの力を身につけることは、皆さんがこれからの時代を生きるための前提だと考えています。将来、ビジネスマン、公務員、教師、起業家、キャリアカウンセラーや、マスコミ、情報・文化産業、国際ビジネスなど、どのような職業に就くかは各人各様ですが、二つのスキルは、いずれにも共通する人間としての「核(コア)」となるものです。

現実の社会は、複雑な出来事や課題から成り立っています。これまでのように、単一の専門領域から問題を解き明かすことは、しばしば困難になっています。そのためにカリキュラム(PDF:12MB)は、1年次からキャリアデザインに関する基礎科目と、「発達・教育キャリア」「ビジネスキャリア」「ライフキャリア」の3領域に関連する専門科目を総合的に受講することができます。皆さんが自分の興味や関心に合わせてカリキュラムをつくり、複合領域を横断的に学び、自分なりの研究テーマを設定して、研究成果を出すことができます。

また、本学部では、きめ細かく指導する学習体制を整えています。少人数のゼミや体験型の授業は充実しており、1年次から「基礎ゼミ」、「キャリア研究調査法入門」、2年次から「キャリア研究調査法」「キャリア体験学習」(国内)(国際)、「キャリアサポート実習」、「専門ゼミ」などが始まります。学生向けに、学部専属のキャリアアドバイザーを配置して、日常的な学習や生活ばかりでなく、進路の相談などを受けるようにもなっています。

キャリアデザイン学部は、これからの時代の変化を読み取り、自分の力でキャリアを開発しようとする人を歓迎します。

キャリアデザイン学部 学部長 荒川 裕子