た行

高野ゼミ

た行

「アカデミック・スキルを形成しながら、学校の現場やプロフェッショナルから学ぶ」 これが、高野ゼミのモットーです。

春学期

今年春学期はアカデミック・スキル(読む、調べる、聞く、話し合う、書く、という技術)を身につけるために、文献講読をしました。文献には教育問題だけでなく、コミュニケーション能力についての本も取り上げています。各個人で読み、学生が章ごとにレジュメ(内容の要約に続いて、疑問におもったことや自分の意見をまとめたもの)を作成し、それに沿ってお互いの意見交換をおこないました。文章をまとめる力、要点を見抜く能力、疑問や批判を持つというような基礎的能力を高めるとともに、ゼミ生が互いを知りあえる有意義な時間となっています。

秋学期

秋学期は、主に二種類の活動をおこないます。一つ目は、実際にユニークな活動を行っている学校を視察に行く現地研究です。10月には神奈川県の藤野にあるシュタイナー学園を、11月には筑波大学付属駒場中学校・高等学校を訪れました。 

9月に、下見も兼ねて藤野で1泊2日の合宿を行い、事前に知識を深めるとともに、シュタイナー教育で鍵となる芸術の作品づくりを体感してきました(笑)。

そして10月、学園の文化祭を利用して、学校現場とその教育を調べました。シュタイナー学園とは、『「芸術としての教育」を通し、知性・感情・意志の調和した真に自由な人間を育てる』(http://www.steiner.ed.jp/about/より)ことを目的とした学校で、小学校から高等学校まで一貫教育であり、なおかつ12年間クラス替えや担任の交代を行わないという特徴があります。文化祭の当日はあいにくの雨でしたが、生徒たちの作品や発表、出店など興味深いものが多くありました。また、先生方や保護者の方ともお話させていただき、貴重な体験ができました。 

筑波大学付属駒場中学校・高等学校では、多くの他校から来られた教員の方々と一緒に公開授業を見学し、授業研究に参加しました。生徒たちの知識の深さや発想の多様さに驚かされた1日でした。 

二つ目の活動は、教育のプロフェッショナルから学ぶというプロフェッショナル論です(プロ論といっています)。毎年行われている高野ゼミの名物企画で、今年はベネッセコーポレーションの研究員の方をお招きして、「選ぶ入試から育てる入試へ」というテーマで講演していただきました。受験を経験した大学生だからこそ、入試について考えられることがあるのではと、その経験も比較的生々しい1年生中心の授業の場を借りて、大学や入試の改革について考える機会となりました。

プロ論とは、テーマとゲストをゼミで議論し決定し、ゲストの方の職場に打ち合わせに行き、当日の運営とふり返りを行う、ゼミ生にとって一種のプロジェクト学習の機会と位置づけられています。