学部長メッセージ

社会を知り、自分に向き合い、キャリアを創る

キャリアデザイン学部長 武石惠美子

 14年前に、キャリアデザイン学部から社会に発信した「キャリアデザイン」は、法政大学のブランドのひとつとして大きく成長・発展してきました。この間、「キャリアデザイン」の重要性は、社会の中に着実に浸透してきたといえます。

 これまでの日本社会では、キャリアは個人がデザインするという意識が希薄でした。就職して「会社=組織」に「就社」すれば、その後のキャリアは「組織」が考えてくれるという側面が大きかった時代が長く続きました。しかし、「組織」を取り巻く社会環境は構造的に変化しました。グローバル化やAI等の技術革新など社会経済の変化は、将来の予測を難しくしています。予測が難しい時代に、「組織」が将来を保証するキャリアを提供することは困難ですし、そこに依存する意識はリスクが大きくなっています。個人が自分のキャリアを主体的に考える「自律的なキャリアデザイン」が求められるようになってきたのです。

 こうした社会背景を踏まえて、キャリアデザイン学部の教育目標は、第一に、己の学び方、働き方、生き方を自らデザインすることのできる自律的人材の養成です。第二に、他者の学び方、働き方、生き方のデザインや再デザインに関与しつつ、その支援を幅広く行うことのできる専門的人材の育成です。この二つの力を身につけることは、皆さんがこれからの時代を生きるための前提だと考えています。将来、ビジネスマン、公務員、教師、起業家、キャリアカウンセラーや、マスコミ、情報・文化産業、国際ビジネスなど、どのような職業に就くかはわかりませんが、二つのスキルは、いずれにも共通する人間としての「核(コア)」となるものです。

 現実の社会は、複雑な出来事や課題から成り立っています。これまでのように、単一の専門領域から問題を解き明かすことは、しばしば困難になっています。そのためにカリキュラム(PDF)は、1年次からキャリアデザインに関する基礎科目と、「発達・教育キャリア」「ビジネスキャリア」「ライフキャリア」の3領域に関連する専門科目を総合的に受講することができます。皆さんが自分の興味や関心に合わせてカリキュラムをつくり、複合領域を横断的に学び、自分なりの研究テーマを設定して、研究成果を出すことができます。

 また、本学部では、きめ細かく指導する学習体制を整えています。少人数のゼミや体験型の授業は充実しており、1年次から「基礎ゼミ」、「キャリア研究調査法入門」、2年次から「キャリア研究調査法」「キャリア体験学習」(国内)(国際)、「キャリアサポート実習」、「専門ゼミ」などが始まります。学生向けに、学部専属のキャリアアドバイザーを配置して、日常的な学習や生活ばかりでなく、進路の相談などを受けるようにもなっています。

 キャリアデザイン学部は、これからの時代の変化を読み取り、自分の力でキャリアを開発しようとする人を歓迎します。

                                              キャリアデザイン学部 学部長 武石 惠美子