学部長メッセージ

「自分」と向き合い、キャリアデザインを創出する

キャリアデザイン学部長 金山喜昭

 10年前に、キャリアデザイン学部から社会に発信した「キャリアデザイン」は、法政大学のブランドのひとつとして大きく成長・発展してきました。なぜ、私たちは「キャリアデザイン」という学部を設立したのでしょうか。

 1990年代まで、日本は経済成長を続けてきましたが、その後は「成熟社会」といわれるように低成長経済の社会になっています。景気が良ければ社会の矛盾は、お金で解決することもできました。しかし、景気が悪くなると様々な社会問題が浮きぼりになりました。たとえば、非正規雇用者や若年失業率が増加していることや、地域社会の衰退などもあります。また、日本は民主主義の社会ですが、「市民」といいながらも、私たちは何事も政府に任せてきたのではないでしょうか。最近の原発問題は、それが表出した一例だといえます。

 こうした社会背景を踏まえて、キャリアデザイン学部が教育目標とする「育てたい人材像」は、ひとつには、自らのキャリア(生き方、学び方、働き方)を主体的に開拓していくことのできる自律的/自立的な人づくりです。もうひとつは、他者のキャリア形成を支援していくことのできる専門性をもつ人づくりです。この二つの人間力を身につけることは、皆さんがこれからの時代を生きるための前提だと考えています。将来、ビジネスマン、公務員、教師、起業家、キャリアカウンセラーや、マスコミ、情報・文化産業、国際ビジネスなどのように、どのような職業に就くうえでも不可欠な、人間としての「核(コア)」となるものです。

 現実の社会は、複雑な出来事や課題から成り立っています。これまでのように、単一の専門領域から問題を解き明かすことは、しばしば困難になっています。そのためにカリキュラム(PDF)は、1年次からキャリアデザインに関する基礎科目と、「発達・教育キャリア」「ビジネスキャリア」「ライフキャリア」の3領域に関連する専門科目を総合的に受講することができます。皆さんが自分の興味や関心に合わせてカリキュラムをつくり、複合領域を横断的に学び、自分なりの研究テーマを設けて、研究成果を出すことができます。

 また、本学部では、きめ細かく指導する学習体制を整えています。少人数のゼミや体験型の授業は充実しており、1年次から「基礎ゼミ」、「キャリア調査研究法」、2年次から「キャリア体験学習」(国内)(国際)、「キャリアサポート実習」「専門ゼミ」などがはじまります。学生向けに、学部専属のキャリアアドバイザーを配置して、日常的な学習や生活ばかりでなく、進路の相談などを受けるようにもなっています。

 キャリアデザイン学部は、これからの時代を開拓する「自分」づくりに挑戦しようとする人たちを歓迎します。

キャリアデザイン学部 学部長 金山 喜昭