お知らせ

【お役立ち情報】人物名検索のテクニック=「医中誌」「Pub Med」を中心に=

  • 2023年07月31日
お知らせ

「医中誌Web」「PubMed」などの著者名検索のコツについて、株式会社サンメディア様より情報提供がございましたのでご紹介します。

情報末尾にもございます通り、検索ボックスへワードを入れるだけ、というものですが、やはりコツや工夫で表示が適切な分量になったり、「検索漏れ」で有用な情報を見落とすことだって起こり得る「コワいプロセス」です。
「著者名検索は統制語等を駆使することなく検索ボックスに名前を入れるだけ、ではあるのですが、
いくつも考慮すべき点があります。みなさまの文献データベース調査における、効率よく活用するためのヒントになれば幸いです。」
ぜひお役立てください。


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【 1 】 データベース検索紹介 著者名検索はホントに簡単?
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内容紹介:
著者名の検索はデータベースの検索ボックスに名前を入れるだけで情報を得ることできますが、大量にノイズを拾うことがあります。
また網羅的に情報収集したいときに、漏れなく拾えているのか?という疑問もあるかと思います。
著者名検索におけるデータベースの特性や、実はこんな落とし穴があった!などをご紹介いたします。



▼ PubMed
(1) 名前の入力方法
検索ボックスにフルネーム形式「yamanaka shinya」で入力する。
フルネームの場合は、 姓・名、名・姓 どちらの順でも入力可能。
あるいは著者の姓+イニシャル形式(例:yamanaka s)で入力する。

・フルネーム形式で入力の場合
2002年以降の文献で検索可能、ただしフルネームで索引されている文献のみ!
⇒2002年以降での姓+イニシャル形式の検索も必要となってくる。

・姓+イニシャル形式の場合
自動的に Yamanaka Satoko、 Yamanaka Satoshi なども検索される。
⇒相当なノイズが含まれている!

回避方法:
フルネームを拾わずに、「Yamanaka s」のみを検索するには、
姓+イニシャルをダブルクォーテーションで囲み、著者フィールドのタグ([au])をつける。
例:“Yamanaka s”[au]
⇒ただし、これでもまだ別人が含まれている。
 所属、先生に関するキーワードをかけ合わせて特定していく。

(2) Single Citation Matcherのご紹介
著者名や雑誌名、タイトルワードを入れる検索ボックスがあり、
ここからも簡単に著者名検索ができる。
著者名を筆頭著者または最終著者に限定することが可能。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/citmatch/


▼ 医中誌Web
(1) 名前の入力方法
著者名は、「姓」 「名」 の順で、あいだにスペースを入れずに入力する。
英文表記の場合も、あいだにスペースを入れない。
入力文字は大文字小文字を問わない。

・医中誌Webでは通常部分一致検索が行われるため、
「島正」⇒「中島正」や「長島正子」などもヒットしてしまう。
英文表記の場合でも「Yamada Shinji」⇒「Yamada Shinjiro」などもヒットしてしまう。

回避方法:
著者名の前後を [ ] で囲み、完全一致検索にする。
例:[島正] [YamadaShinji]

(2) 検索方法
検索ボックスの左にあるプルダウンメニューで 「著者名」を選んで著者名を入れ、
著者フィールドのみを検索する。
医中誌Webも筆頭著者、最終著者に限定して検索が可能。

(3) 漢字表記
漢字表記は、原則原本通りだが、一部で検索できない文字がある。
例:「はしごだか」⇒「高」に直して入力、 「たつさき」⇒「崎」に直して入力。
この「はしごだか」、「たつさき」を入れて検索するとヒット件数は0件になる。
また検索できない旧字体は、検索式で「?」で表されるので、
入力後に検索式を見て確認が必要。

(4) 異表記
同じ著者でも論文によって表記が異なる場合がある。
例:「渡辺」「渡邊」「渡邉」、「斉藤」「齊藤」「斎藤」「齋藤
わたなべ、さいとうは特に気を付けて検索するとよい。

(5) 書誌確認
PubMedのSingle Citation Matcherと似た検索方法が
医中誌Webでも搭載されており、「書誌確認」という。
この書誌確認画面を利用して、著者名の入力欄に名前を入れて検索することができる。
また筆頭著者、最終著者に限定できる。
PubMedとは異なり筆頭著者、最終著者を両方選択し、まとめて検索可能。


▼ 著者採択人数
年によって著者の採択人数(データベースに収載される人数)が異なっている。
・PubMed:1966年-1984年、2000年以降;人数制限なし
・医中誌Web:2002年以降;全員採択
上記以外は制限あり。
網羅的に探したいときに、データベースに収載されていない可能性があり、
探したい著者が採択されていないために拾えないことがあることを考慮しておく。


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以上、著者名検索についてご紹介してまいりましたが、
データベースによって収載範囲が異なっていたり、検索時の入力方法にも違いがあります。
著者名検索は統制語等を駆使することなく検索ボックスに名前を入れるだけ、ではあるのですが、
いくつも考慮すべき点があります。
みなさまの文献データベース調査における、効率よく活用するためのヒントになれば幸いです。



最後までお読みいただき誠にありがとうございます。
 

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