ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

学術と実践を融合したスポーツマーケティング研究でビジネス直結の実践力を磨く(スポーツ健康学部スポーツ健康学科 井上尊寛専任講師ゼミ)

  • 2016年01月14日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)
前列左から、中村光さん(2年)、天野薫さん(2年)。中列左から、松原千穂さん(ゼミ長・3年)、井上尊寛専任講師、立迫将一さん(2年)。後列左から、平良二菜さん(副ゼミ長・3年)、辻佳奈子さん(2年)※全員、スポーツ健康学部スポーツ健康学科

前列左から、中村光さん(2年)、天野薫さん(2年)。中列左から、松原千穂さん(ゼミ長・3年)、井上尊寛専任講師、立迫将一さん(2年)。後列左から、平良二菜さん(副ゼミ長・3年)、辻佳奈子さん(2年)※全員、スポーツ健康学部スポーツ健康学科

スポーツ観戦時の顧客行動や広告効果など、多角的にスポーツマーケティングを研究する井上ゼミ。学術研究、フィールドワーク、グループワークなど、盛りだくさんな活動を行っています。活動の軸はJリーグ(日本プロサッカーリーグ)加盟のクラブチームに対する顧客行動調査。2、3年生が約1年をかけ、調査設計からスタジアムでのアンケート収集、集計と分析、サマリー(要旨)作成までを行っています。

アンケート収集に関して「中には感情が高ぶっている方もいるので、まず声を掛けるのが大変でしたが、その経験のおかげで夏の短期留学先でも積極的に現地学生と交流を図れました」と春学期に初めて取り組んだ2年生の辻さん。同じく2年の中村さんは「井上先生が『どんなことにも興味を抱き、疑問を持って考察するように』というアドバイスのもと、私たちゼミ生の自主性に任せてくれるので、物事を多角的に捉え、自ら課題解決する習慣が身に付けられるのです」と説明。野球観戦が趣味だという天野さんは「調査後にスタジアムで観戦する際にも、野球とサッカーの飲食物販売やイベントの違いなどを自然と考えるようになりました」と活動成果を披露します。

ゼミの様子。指名された人は3秒以内で答える「3秒ルール」が設けられ、発表担当者以外の全員も深い理解が求められる

ゼミの様子。指名された人は3秒以内で答える「3秒ルール」が設けられ、発表担当者以外の全員も深い理解が求められる

調査と同時並行で、その裏付けともなる学術研究を実施。2年次は調査手法、3年次は統計学の理解や先行研究の分析と、段階的に研究していきます。

ビジネスに直結する学びがしたいと入ゼミした3年生の松原さん。「大量データの統計的解析やデータのさまざまな信頼性検証法を学んでいます。難しい上に種類が多いので、実分析に生かすまでに最も労力を費やしましたが、論理的思考力は必然的に磨けたように感じます」

秋学期、調査の集大成となるサマリー作成を前に、平良さんは早くも個人研究を構想しています。「先行研究を調べていく中で、今後のスポーツビジネスの市場拡大には副次的利用者の取り込みが不可欠だと分かりました。各種スポーツとさまざまなメディアとの関係性・クロスマーケティングについて考察していきたいと思っています」

「将来、スポーツビジネスの立役者となる人材が、このゼミから出てくれたらうれしいですね」と井上専任講師。学外活動でも井上専任講師と行動を共にする立迫さんは「ゼミはかなり厳しいですが、知識が豊富で行動力もある井上先生のそばで、多くのことを学ばせてもらっています」と、将来スポーツビジネスに携わることを目指しています。

(初出:広報誌『法政』2015年度11・12月号)

2015年の夏は野外スポーツとしてラフティングを体験。スポーツビジネス全般を理解するため、 メディアで取り上げられることの少ないスポーツも積極的に取り組んでいる

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関東・関西の複数大学と合同で実施し、マリンスポーツを行った2014年の夏合宿。他大の教授からスポーツツーリズムの講義も行われた

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