ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

ソフト×ハード融合のロボット開発で国際大会にも出場(理工学部創生科学科 小林一行教授研究室)

  • 2015年05月07日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)
前列左から、下川純佳さん、小林一行教授、福田一輝さん(前ゼミ長・理工学研究科修士1年)。後列左から、山崎岳さん、石川輝さん、石川大樹さん/福田さん以外、全員理工学部創生科学科4年

前列左から、下川純佳さん、小林一行教授、福田一輝さん(前ゼミ長・理工学研究科修士1年)。後列左から、山崎岳さん、石川輝さん、石川大樹さん/福田さん以外、全員理工学部創生科学科4年

政府が昨年、産業振興策の一つとして打ち出したことでますます注目が集まるロボット開発。小林研究室はソフトウエアとハードウエアを融合したシステム構築で、有用で新規性のある自律型ロボットを開発しています。

石川(輝)さんが取り組むのは、人間の行動を模倣したロボット研究のための、電動立ち乗り二輪車・セグウェイ搭載型の操作ロボット。「研究開始後3カ月現在、有線で前後左右に動かせるようになりました。今後はセンサーを搭載し、電気回路やソフトを構築し、最終的に遠隔操作で多彩に動かせるようにしたいと思っています」と目を輝かせます。

「小林研究室は実践が大切にされているんですよ」とその特徴を話す石川(大)さん。「開発にあたっては何から始めたらいいか、思い通りに進まないときにはどう対処するか。座学による知識習得だけでは得られない学びができます」と、石川(大)さんは、将来を見据えた新しいロボット制御センサーの開発に励んでいます。

「それに、開発の全工程に携わることで、各工程についてもより深められます」と山崎さん。1年生のときから独学でアプリケーション開発を手掛けてきましたが、ゼミ配属後にハードウエアの開発にも携わり、ソフトとハードの両方を学んだことでソフトウエアの技術力を一層高め、昨年12月のロボット剣道大会では画像処理テクニック賞を受賞しました。

「ゼミ生には実践的研究活動を通じ、どのような社会環境でも対応できる自律型人材に育ってほしいと思っています」と小林教授。

総合3位に入賞した「第22回IGVC大会」

総合3位に入賞した「第22回IGVC大会」

グローバルにチャレンジする機会も設けています。

毎年6月には米国で開催されるIGVC(※)にチームを組んで出場。昨年、プレゼン担当の一人として総合3位入賞をけん引した前ゼミ長の福田さんは「技術レベルはもちろん、ロボット開発への認識や異文化の方々への伝え方など、グローバルな舞台での姿勢を肌で学ぶことができました」と帰国後早速、世界を見据えた新規ロボット開発に挑んでいます。

「国際大会で優勝できるほどの技術力を習得したかった」とIGVCのJAUS(ロボットを遠隔操作するための通信規格)部門担当となり、早々から英語文献を読み込む下川さん。「小林研究室の一番の魅力は雰囲気の良さ。先輩が丁寧に教えてくれますし、先生も頻繁に研究室に来て一人ひとりに声を掛けてくださるので、自然と高い知識・技術を身に付けられます」と、同部門での連続優勝に向けて励んでいます。

※米国で開催される学生向けの無人移動ロボット競技大会“Intelligent Ground Vehicle Competition”

(初出:広報誌『法政』2015年度4月号)

アットホームな雰囲気で、ゼミ生同士の交流も盛んな研究室には、小林教授も頻繁に訪れる

アットホームな雰囲気で、ゼミ生同士の交流も盛んな研究室には、小林教授も頻繁に訪れる

毎年11月開催の「つくばチャレンジ」はIGVCと補完的に出場している

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