ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

仲間と切磋琢磨のCSR研究で人生の土台を築く(人間環境学部人間環境学科 永野秀雄教授ゼミ)

  • 2015年04月02日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

CSR、英語、教養……納得感のある将来への布石に

前列左から、田中亮祐さん(前ゼミ長)、永野秀雄教授、神谷陽菜さん(前ゼミ長)。後列左から、滝本信子さん(OBOG係)、鈴木翔さん(3年・現ゼミ長)、木村百花さん(OBOG係)。※全員、人間環境学部。鈴木さん以外4年

前列左から、田中亮祐さん(前ゼミ長)、永野秀雄教授、神谷陽菜さん(前ゼミ長)。後列左から、滝本信子さん(OBOG係)、鈴木翔さん(3年・現ゼミ長)、木村百花さん(OBOG係)。※全員、人間環境学部。鈴木さん以外4年

大手企業内定者を多数輩出し、卒業生が「人生を変えるゼミ」と評するほど充実度の高い研究活動がなされている永野ゼミ。環境監査法務をテーマに、国内外の各業界企業が発行する英語版のCSR(企業の社会的責任)レポートを用い、非財務面から企業活動を考察しています。

「環境対策や不祥事への対応など、事業以外から企業を分析できるようになりました」と学びの特徴を話すのは滝本さん。「企業について調べる時、一大学生ですと消費者向け企業やその経済的動向に偏ってしまいがちですが、ゼミを通じ、いわゆるBtoB企業の存在や、背景となる業界動向・文化圏まで知見が広がりました」と研究成果を語ります。

研究の質を上げているのが、サブゼミでの取り組みです。CSRレポートの全文翻訳をはじめ、疑問点の徹底調査や日本語表現の精査、さらに『ジャパンタイムズ』を用いた英語学習、教養修得等まで行っています。

「特に私たちの力になっているのが実施体制です」と前ゼミ長の田中さん。「学年混合のグループを組み、下級生が実担当、上級生が責任者の役目を果たすことで、知識を効果的に蓄積・継承できているのです」。田中さんはゼミ長就任時、独自の手法を取り入れ、後輩の個性をも鑑みながらサブゼミを取りまとめてきました。

2~4年の学生が入り混じった2グループで行われているサブゼミ。文章力、コミュニケーション力、課題遂行力など、社会人基礎力の養成も見据えられた体制が築かれている

2~4年の学生が入り混じった2グループで行われているサブゼミ。文章力、コミュニケーション力、課題遂行力など、社会人基礎力の養成も見据えられた体制が築かれている

入ゼミ後、現ゼミ長の鈴木さんは英検準1級の合格や、ゼミで奨励されている環境に関わる国家資格の科目合格(※1)、懸賞論文への応募等を実現。「田中先輩をはじめ、意識の高いゼミ仲間のおかげです。昨夏には内閣府主管の国際交流事業(※2)にも参加しました」と、活動の幅を広げています。

「課題は質・量ともに自らを律しなければこなせないほどのものを課していますが、ゼミ生同士が手を携え、一人では難しい壁を乗り越えてほしいですね」と、大手企業で人事も務めたことがある永野教授。

永野ゼミの絆は現役生に留まりません。「毎年開くOBOG会には毎回数十人、最大で50人のOBOGがご参加くださり、別途、就職面接対策等もしていただいています」とOBOG係の木村さん。「目標にしたいと思える方々と接せられることが研究へのモチベーションにもつながっています」と言います。

卒業論文で二輪メーカー国内外6社のCSR比較を行い、この春から大手自動車メーカーへの就職が決まっている前ゼミ長の神谷さん。「研究はハードですが、それ以上に永野先生が愛情を持ち、時間をかけて私たちをご指導くださいます。永野ゼミだからこそ、手応えのある学び、納得できる就職ができました」

※1 水質第1 種公害防止管理者試験。汚染処理や有害物質など理系の5科目からなる。
※2 内閣府主管の6つの「青年国際交流事業」のうち、鈴木さんは授業等でスペイン語を勉強し、今年度ドミニカ共和国への海外青年派遣事業に参加。毎年2~3人のゼミ生が同事業に参加している。

(初出:広報誌『法政』2014年度3月号)

実社会でこそ生かせる研究プログラムが形成された永野ゼミ。大手優良企業で活躍する数十人の卒業生から直接、就職面接対策を受けられる内容も組み込まれている

実社会でこそ生かせる研究プログラムが形成された永野ゼミ。大手優良企業で活躍する数十人の卒業生から直接、就職面接対策を受けられる内容も組み込まれている

毎年3泊4日で、数百枚に及ぶ各社のCSR レポートを読み込み「就職するならどっち?」を題に議論される夏合宿。15分自己紹介も恒例で、誤差10秒内のスピーチが行われる

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