ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

英語の多様性とニュージーランドの文化・社会から地球規模の視座を獲得する (GIS(グローバル教養学部) 渡辺宥泰教授ゼミ)

  • 2013年03月28日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

新たな考え方に触れて将来の目標を描く

後列左から、春山咲紀さん、張奇さん、大内真衣さん。前列左から、常石真梨奈さん、渡辺宥泰教授、 古場基将さん。全員4年生

後列左から、春山咲紀さん、張奇さん、大内真衣さん。前列左から、常石真梨奈さん、渡辺宥泰教授、 古場基将さん。全員4年生

社会言語学が専門の渡辺宥泰教授は、英語のなまりや方言を研究するゼミと、ニュージーランドの文化や社会を学ぶゼミを担当しています。両ゼミの「公用語」は英語。発表も討論もハンドアウトの作成もすべて英語で行われています。前者のゼミに所属する張奇さんは「英語には国際標準がなく、発音の違いは文化の特徴であることを学びました。おかげで高校まで暮らしていた中国で培われた自身の英語を臆せず話せるようになりました」と語ります。

後者のゼミでは、ニュージーランドの神話やミステリーなどについて書かれた文献をテキストに文化や社会を学んでいます。「ニュージーランドは、いわば世界の〝箱庭?。先住民マオリの世界観、あるいは日本との経済的関わりなど、複合的観点を得られるんですよ」と渡辺教授が語ると、古場基将さんは「私はマオリの文化に関して研究しましたが、素晴らしい音色を奏でる楽器など音楽は独自性が高い一方、食習慣では地理的に離れたハワイの先住民と共通点があることを知りました。多角的な視点は、将来ビジネスを行う上でも役立てられると感じています」と語ります。

渡辺ゼミでは、学生が興味を持ったキーワードについて調べ、20分程度で発表する時間も設けています。常石真梨奈さんは「理論的にプレゼンをしないと、渡辺教授やゼミ仲間から厳しい指摘を受けます。どのように展開すれば納得してもらえるかを徹底的に検証し、次に想定される質問にも入念に準備します。この繰り返しにより幅広い知識を習得できました」と自身の成長を実感しています。

テキストを読むとともに映画などの視覚的な資料を活用するのも渡辺ゼミの特長の一つ。経済や法律などではなく、文化といった身近な内容から学べることが研究への熱意となっているという大内真衣さんは「ゼミで視聴した映画に大変感動し、字幕翻訳家になりたいという将来の夢を見つけることができました。今は翻訳のインターンをしています」と話し、夢の実現に向けて着々と努力を重ねています。

就職予定の企業で、いつかニュージーランド支局を立ち上げたいという春山咲紀さんは「ニュージーランドは日本と同じ島国なのにエネルギー政策では大きく異なることなど、ゼミでは新たな気付きをたくさん得られました。資料はニュージーランドで発信・発行された英語情報なので、勉強は少しハードですが……」と笑顔で振り返ります。

多彩な個性が集まる渡辺ゼミは、グローバルに活躍する学生を輩出しています。

アメリカ、オーストラリア、中国、フィリピンなど多彩な 国々の出身者・滞在経験者が集まる渡辺ゼミ

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英語のなまりと方言ゼミで、動画 も交えながら行われたプレゼン

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ニュージーランドの食文化を学ぶフィールドワークでワイン専門店へ

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英語の原書資料をもとに熱くディスカッションするゼミの一コマ

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