ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

カルチャー・クエスト(キャリアデザイン学部 坂本旬ゼミ)

  • 2011年02月22日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

メディアを活用した国際文化探究学習、卒業生との交流も活発

テキサス大学の学生を招いて

テキサス大学の学生を招いて

坂本教授ゼミでは、インターネットや映像メディアを活用し、国際交流を組み入れた「文化探究学習(カルチャー・クエスト)」の実践的学習を行っています。“カルチャー・クエスト”は、10年ほど前にニューヨーク市立大学学校開発センターで始まった学習プロジェクトですが、「私たちは映像メディアを活用した異文化交流を重視しています」と坂本教授は話します。国内の小中学校の文化探究・国際交流学習を支援しつつ、毎年東南アジアへの海外研修を実施し、海外の学生や生徒と交流を深めています。

OGを招いたゼミ講演会の様子

OGを招いたゼミ講演会の様子

ゼミでは、パソコンやビデオ、デジタルカメラをはじめさまざまなメディアを活用。授業外の時間を使って撮影や聞き取りなど外部にも精力的に出かけます。元気いっぱいのムードメーカーでもある宮本高寛さん(3年)は「優しく穏やかな先生の下、自由な雰囲気で取り組んでいます。主にグループに分かれ活動するのですが、仲が良く楽しいゼミですね」話します。夏合宿では、ビデオカメラとMacintoshを使ってミニドラマを習作しました。7月には毎年交流をしているテキサス大学の学生を招いて、英語によるプレゼンテーションも行いました。

卒業生との交流も活発です。12月下旬の授業ではゼミOG2人を招き、キャリアヒストリーや仕事内容などについて話を伺いました。張莉娜さん(07年卒)はNTTコミュニケーションズ株式会社に勤務しています。就職活動の経験談や年々グローバル化が進む企業内環境、企画職としての現在の充実した仕事の話に、ゼミ生たちからも多くの質問が飛び交いました。一方、喜屋武あゆ子さん(09年卒)は卒業後、アメリカへインターンシップ留学した行動派。留学教育プログラムを展開する教育団体の日本法人で働いています。自身の価値観が変わった海外留学や、海外に興味を抱く意義などについての話に学生たちは熱心に耳を傾けていました。

問題意識や向上心を引き出す海外研修

アンコールワットにて

アンコールワットにて

ゼミの一大イベントが、毎年実施する海外研修です。数年前まではアメリカへ渡航していましたが、今年は昨年に引き続き、10月下旬から11月にかけてベトナム・カンボジアを訪問、現地の大学生や高校生、小学生たちと交流しました。日本の文化紹介をする際、活用したのが、日本の小学校の運動会のビデオ映像です。「映像の力は圧倒的」と坂本教授も話すように、言葉が通じなくても異文化交流の格好の素材となります。ゼミでは、江東区立鹿骨東小学校の協力を得て、5月の運動会の様子を撮影し編集。現地での上映は大いに盛り上がったそうです。

ビデオなどメディアの活用は、ゼミ生たちのメディア・リテラシー(情報を評価・識別する能力)意識も自然と培います。服部鮎美さん(3年)は「マスコミなどの報道で東南アジアは発展途上という印象を持っていましたが、現地の高校生や大学生と交流し、イメージは払拭しました。“ニュース”のあり方を考えるきっかけともなりました」と振り返ります。一方、十数カ国の旅行経験を持つ宇賀かなこさん(3年)は「その国を知るには、人と出会って話すことが重要です。今回の研修旅行でも、人との出会いの大切さを実感しました」と強調します。来年度はカンボジアのメコン大学の学生と協働でドキュメンタリービデオを制作する計画も進んでいるそうです。学生たちは海外の学生との交流に「Facebook」を活用しています。

昨年、海外研修した4年生が作成したドキュメンタリービデオ「子どもたちの今 ―カンボジア、スラム街を訪ねて―」でも、缶拾いをして家計を助けながら学び、夢を語る子どもたちの様子を、心優しくかつ冷静に映像に捉えています。「毎回の90分の授業では到底収まりません」と坂本教授も話すアクティブなゼミ活動。学生たちの活動の様子をデジタルカメラで記録する坂本教授の表情もいつも満足そうです。

【動画 Windows Media playerをお持ちの方】※5月末までの掲載となります。

【動画 Windows Media playerをお持ちではない方】※5月末までの掲載となります。