ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

安心安全で快適な情報ネットワーク社会の構築をめざして(理工学部応用情報工学科 金井敦教授研究室)

  • 2010年07月20日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

学生の発想を尊重しながら情報ネットワークを研究

4年生を中心とした研究室のメンバーたち。金井研究室の学生は、大学院生3人、4年生13人、3年生9人。

4年生を中心とした研究室のメンバーたち。金井研究室の学生は、大学院生3人、4年生13人、3年生9人。

理工学部応用情報工学科の金井敦教授の研究テーマは、情報ネットワークとそのセキュリティです。具体的には、(1)ウェブ上での個人情報の危険度の評価技術の開発(2)偶然に出会った人が雑談を交わすようなインフォーマル・コミュニケーションをウェブ上で実現する技術の開発(3)映像情報の統合的な収集検索技術(イメージ・ユビキタス・ネットワーク)の開発(4)クラウド・コンピューティング(ネットワーク経由のコンピュータ処理システム)を安全に使う技術の開発などを研究しています。

「ある企業の研究職から法政大学に迎えられて3年目になりますが、若い人と一緒に研究することは楽しいですし、刺激になりますね。学生一人ひとりの発想や考え方を尊重し、生かしながら指導していきたいと考えています。学生たちの声を聞くためにも、お昼ご飯もなるべく学生たちと一緒にとるよう努めています」と、金井教授は指導方針を語っています。

金井教授の言葉を裏付けるように、森加夢偉さん(修士2年生)は「先生からのトップダウン的な指導ではなく、学生の意見を汲み上げてくださるボトムアップ的なのが、研究室の特徴です。意見を提案しやすい環境がうれしいですね。その分、自分でよく考えて発想し実行しなければ、よい結果は出ません。その意味でアクティブな研究室といえます」と、研究室について話します。

「情報ネットワークは今後もさらに発展していく分野です。そうした最先端分野に関わっていけること自体が楽しいですね。私はインフォーマル・コミュニケーションの研究をしていますが、試行錯誤しながらプログラミングをして、一定の成果を挙げた時、ものづくりの面白さを実感します」と研究の魅力を語るのは、山口亮輔さん(修士2年生)です。

4年生の研究室のメンバーは「金井先生の意欲的でチャレンジ精神をもった姿勢に引かれてこの研究室に入室しました。個人情報の危険度の評価技術の研究をしていますが、少しでも社会に役立つシステムを作りたいと考えています」(江藤恵太さん)、「学生たちがアイデアを出しながら研究を進めていけるので、やりがいがあります。金井先生は、専門分野以外にも幅広い知識の持ち主で学生たちの相談にも快く応じてくれて、人生の先輩としても尊敬できます。研究室で研究だけでなく、先生や先輩からさまざまなことを勉強しています」(森口俊幸さん)と、金井教授と研究室について語っています。

金井教授は「どのような組織の中でも、アクティブに自分の考えを実現できるようなエンジニア、研究者に育ってほしいですね」と、人材育成の抱負を語っています。

(雑誌「法政」2010年7・8月号より)