ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

アスレティックトレーナー(スポーツ健康学部 泉重樹ゼミ)

  • 2010年05月31日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

2010.05.31
学内イベントで救護班を担当。職業としてトレーナーを目指す

ゼミやサークル単位で、さまざまな運動種目に参加する多摩キャンパスの風物詩「多摩スポーツフェスティバル」が今年も5月27日、盛大に開催されました。楽しみながらスポーツに熱中する学生たちを横目に、陸上競技場トラック前の本部テントで“救護班”として待機、迅速に応急処置を行う一団が活躍していました。日本体育協会公認のアスレティックトレーナーの資格を持つ泉専任講師と泉ゼミ所属の2年生たちです。

昨年開設されたスポーツ健康学部では2年生から専門演習が始まります。アスレティックトレーナーとして必要な基礎知識や技術を学ぶ泉ゼミには将来、アスレティックトレーナーになることを強く心に抱いたゼミ生たちが集まっています。この日は、次々に救護所を訪れる擦り傷や突き指、打ち身などの負傷者や、体調不良者に泉先生が優しく対応。ゼミ生たちもスピーディーにサポートし、合間にはアイシング用の氷袋の準備をするなど、余念ない動きを見せていました。また、泉先生の手際や言葉がけを観察し、熱心にメモを取っていました。

「アスリートたちが最高のコンディションで競技に臨むことができるように支えるのが、トレーナーの役目です。救護では、応急処置を施せるぐらいですが、スポーツ現場を学ぶためのいい実地勉強になります。今後もキャンパス内のスポーツイベントなどにはゼミとしてお手伝いしていきます」と泉先生は話します。

「とにかく熱く、そして優しい先生です」と、泉先生の熱血ぶりを話すのは永井安さん。入学時からトレーナーになることを意識し、自主的に泉先生の下で学んできました。学部授業を熱心に学ぶ一方「スポーツクラブでのアルバイトのほか、社会人アメフトのオール東京ガス クリエーターズでもトレーナー見習いをさせていただいています」と、将来の目標を意識して、積極的に活動しています。

  • 手際よく本格的にアイシング
  • 負傷者には、迅速かつていねいに応急救護

実践的かつアカデミックな学習と“アスリート ファースト”

揃いのポロシャツで、救護班として活躍した泉ゼミ

揃いのポロシャツで、救護班として活躍した泉ゼミ

ゼミ講義で学ぶ内容は後期にかけて、徐々に深まっていきます。機能解剖学や生理学の知識の深化や、スポーツ分野で見られる外傷や障害の知識習得など、課題は盛りだくさん。また、トレーニング分野の最新文献は英語で書かれていることが多く、関連外書講読も行っていく予定です。また、ゼミ活動は学内の授業や実技演習だけではありません。各種トレーニング法を学んでいる他大学の学生との合同ゼミや、泉先生が所属している学会(日本体力医学会・日本臨床スポーツ医学会)などにも参加。アカデミックな奥深さも体験します。

一方、「トレーナーとして大切なのが“アスリート ファースト(選手第一)”の心がけです。知識や技術はもちろんですが、個々人のコミュニケーション力は選手に寄り添い、支えていくための大切な要素です。大きな舞台で体育人として活躍できるだけの豊かな人間力を養ってほしい」と泉先生は強調。ゼミ生の成長を見守ります。

「自分たちはまだ学生なのですが、常に“社会人”として行動するよう心がけています」と話すのは小林秀輔さん。バスケットボール部で活動していた高校時代、トレーニングを「サポートしようと思っても何も分からなかった」という経験がトレーナーを目指すきっかけとなりました。知識習得にもどん欲で、日々の授業や現場実習へも自ら積極的に取り組んでいます。

ゼミ長の児玉敦啓さんは小・中・高とサッカーをしていました。「今は、広く浅く学び、基礎を固めています。将来はJリーグのサッカーチームのトレーナーになれたらと思っています。いずれは日本代表チームのスタッフにも・・」と夢を膨らせます。遠距離通学をもろともせず、ゼミや授業に注力。毎週日曜日には出身高校を訪問し、後輩の選手たちのケアに携わっているそうです。