ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

メディアとは何か(社会学部 津田正太郎ゼミ)

  • 2010年03月23日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

2010.03.23
社会学部の受験生向け公式パンフレットを作成

マス・コミュニケーションや政治社会・情報社会などを多角的な観点から研究している津田准教授。ゼミでも学生たちが実践的かつアカデミックな研究に日々取り組んでいます。その一方で、津田ゼミは社会学部の大きな役割をも担っています。受験生向けの公式パンフレット“社会学部への招待”の制作です。社会学部では学生の力を生かした各種広報を展開。津田ゼミでは昨年からパンフ制作を全面的に請け負っています。現3年生が作ったパンフは受験生にも大好評で、現2年生も2月から力を注いでいます。

印刷・製本は業者に依頼するものの、企画立案やページ構成から取材・執筆、編集そして校正までをゼミ生の23人が行う、まさに実践的作業です。イメージ戦略、3学科のバランスなどまで意識しなければなりません。「5班で分担して作業を行っています。私はアンケート調査などを担当。設問設定をどうするか練り直しています」と話すのはゼミ長の安部穂奈美さん(2年)。“×社会学(カケル社会学)”を担当する高見彩子さん(2年)は「学部の3学科の先生に社会学的に読み解いていただく企画です。テーマはトレンドなどを意識して考えています」と話します。今回のテーマはエコブーム。若者によっても身近なテーマです。さまざまな視点を持つ先生方の学術的な分析比較はゼミ生にとっても興味深いのだそうです。

このほか、得意の写真を生かせるカメラマン役に意気込むゼミ生も。現役学生たちの思いが込められたパンフレットは、受験生への熱いメッセージとなるはずです。「本当に大変な作業ですが、得るものは大きいはず。臆せず、冒険心を持って大胆に表現してほしい」と津田先生はゼミ生たちを、励まします。

  • 津田ゼミ作成の印刷物 (左から)ゼミ論集、社会学部公式パンフレット、ルポ集
  • ゼミ授業の様子

「聞き、書く」実践的な学びと社会への広がり

協調性の高い津田ゼミ。合宿は大いに盛り上がります

協調性の高い津田ゼミ。合宿は大いに盛り上がります

社会学部では2年~4年生がゼミを履修します。津田ゼミでは、学年ごとに活動目標を設定し、ゼミ生の意欲を引き出しています。2年次にはまず、社会人などいろいろな分野の方を実際に取材し、記事を書き、編集するという作業を行います。体験・実践的な作業を通じ「メディアとは何か」を体感するのです。「聞き、書くという行為を通じて、ゼミ生たちは実社会とかかわり、広がりを持った学びや研究に取り組めます」と津田先生。

取材前のアポイント取りの苦労、インタビューにおける試行錯誤、編集ソフトを用いた慣れない編集作業、製本後に気付いた誤字脱字…、反省することも多々あるのだとゼミ生たちは言います。実践だからこそ経験になるのです。そして3年次には、専門書の輪読などもこなしながら、アカデミックな調査手法を取得し、より深い分析を試みます。さらに最終年度の4年次には集大成として、個々の卒業論文に取り組みます。情報化や通信の発達により、メディアそして社会はますます多様になっており、テーマは満ち溢れています。

まだ、30代と若く気鋭の津田先生は、ゼミ生たちにとって兄貴分的存在でもあります。公式パンフでの学部出身OBインタビューに意気込む木瀬勇翔さん(2年)は「津田先生は、とても頼りになりますが、いい意味で先生っぽくない先生です」と話します。自主性を尊重するゼミスタイルは自然と学生の成長を誘っています。

「ゼミでは学術的なことから生活に密着したことまで、幅広いテーマを学べます。個性的な仲間も多く、やりたいことに取り組めます」と仲村舞さん(2年)も強調します。大所帯でもあり、通常の授業は学年ごとに展開していますが、春の新歓イベントや夏合宿は合同で盛り上がるそうです。