ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

企業を訪問するヒアリング調査でPDCAサイクルを自立的にまわせる能力を養う(キャリアデザイン学部 佐藤厚教授ゼミナール)

  • 2009年12月20日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

就職活動にも役立つ実践的な研究活動を展開

ゼミ生の集合写真。佐藤厚ゼミには3年生14人、4年生14人の計28人が在籍

ゼミ生の集合写真。佐藤厚ゼミには3年生14人、4年生14人の計28人が在籍

佐藤厚教授のゼミのテーマは「人材管理とキャリア形成」です。3年生・4年生各14人がゼミに所属。現在、4年生は個別テーマを設定し、佐藤教授の指導の下に卒業論文を作成しています。

3年生は前期で基本的な知識と理論を習得し、後期からグループに分かれてサブテーマを設定して研究を進めています。グループ研究の大きな特色は、企業の人的資源管理部門を訪問してヒアリング調査を行うフィールドワークを実施していること。佐藤教授は「ヒアリング調査には、テーマ設定→文献レビュー→仮説・質問紙構成→ヒアリング→レポート作成という段階が必要です。これをしっかりと実行することで、PDCAサイクルを自立的にまわせる能力を養いたいと考えています」と、ゼミの狙いを語ります。

今年ゼミに入った3年生は「企業にとっては人材育成が大切。その人材育成について、実際に企業の方のお話を聞く機会があったり、実学として学べることに魅力を感じました」(内堀美帆さん)、「人材育成やキャリア形成にスポットをあてていて、キャリアデザイン学部らしい経営学ということに新しさを感じました。特に女性の雇用について興味がありました」(根本美弥さん)と、それぞれ入ゼミの動機を語っています。3年生はこれからヒアリング調査を開始するとのこと。全員が入念に準備を進め、企業訪問を楽しみにしています。

4年生の高澤陸矢さんは「ヒアリング調査で企業の声が直接聞けたことが良い体験になりました。人事の裏話なども分かり、就職活動にも大変役に立ちました」と佐藤ゼミの魅力を語ります。また、松下哲也さん(4年生)は、佐藤教授の人柄について「ONとOFFの切り替えが早い。ゼミの時間はとても厳しく、鋭い質問を発せられますが、ゼミ以外ではとてもフランク。飲み会にもよく連れて行ってくださり、ゼミ生とのくだけた会話を楽しむタイプです」と話します。14人の4年生の多くは就職で内定を決めており、高澤さんのいうように「ヒアリング調査が就職活動で役立った」という声が数多く聞かれました。

佐藤教授が指導で心がけているのは、学生たちのコミュニケーション能力を高めること。「話す力と聞く力、そして文章力をしっかり鍛えたい」と佐藤教授。3年生の鬼沢啓さんは、佐藤教授の文章指導で企業の懸賞論文で大賞を受賞しています。

最後に、4年生の元田雄一郎さんは「14人がひとつにまとまっています。全員のモチベーションが高く、それぞれ目標を高く持って研究に取り組んでいます」と、佐藤ゼミの雰囲気を語ってくれました。

(雑誌「法政」2009年12月号より)