ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

ディスカッションを通してテーマを掘り下げ自分の表現を探る(GIS(グローバル教養学部) マイケル・ベトリッジ教授ゼミナール)

  • 2009年11月20日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

完成した作品は教授のホームページに掲載

左から、田名祥子さん(国際文化学部)、マイケル・ベトリッジ教授、白川聡美さん(国際文化学部)。後列左から、大倉梨華子さん(文学部)、鈴木咲織さん(国際文化学部)、市川将己さん(経済学部)、佐藤聖也さん(経済学部)。撮影のために教授が特別に身につけてきた左手の指輪をかざして、全員でポーズ。

左から、田名祥子さん(国際文化学部)、マイケル・ベトリッジ教授、白川聡美さん(国際文化学部)。後列左から、大倉梨華子さん(文学部)、鈴木咲織さん(国際文化学部)、市川将己さん(経済学部)、佐藤聖也さん(経済学部)。撮影のために教授が特別に身につけてきた左手の指輪をかざして、全員でポーズ。

今回、紹介するのはGIS(グローバル教養学部)のマイケル・ベトリッジ教授が指導する3年生対象のゼミです。GISは、学部横断コースのIGIS を前身に08年度にスタートしました。

ゼミのテーマはクリエイティブ・ライティング。今年度の受講生は6人です。取材当日、ベトリッジ教授の隣に座った田名祥子さんが、教授の左手に光る指輪を見つけて「初めて見たわ。いつもしていました?」と話しかけると、教授は「今日は撮影があるからしてきたんだ。僕、結婚していたって知ってた?」と、茶目っ気たっぷりに応じ、教室の雰囲気は一遍に和やかに。もちろん、会話はすべて英語。GISでは見慣れた光景です。

「先生が優しいところが、このゼミの魅力」という白川聡美さん。この日に限らず、クラスはいつも、こうした軽い雑談からスタートするそうです。授業はワークショップ形式で行われ、学生たちは各自自分でテーマを決め、発表とディスカッションを通してテーマを掘り下げ、作品を完成させていきます。前期は詩と広告の創作に取り組みました。

指導は表現の方法や素材の選び方まで、創作のあらゆる部分に及びます。鈴木咲織さんは「どんな表現が相手の心をつかむのか、どうしたら相手に伝わるのか、といった部分の指摘が勉強になります」と話しています。鈴木さんはダイヤモンドの広告を制作しました。完成した作品は教授のホームページに掲載されます。「先生のホームページはセンスが良くて、ここに載せてもらえるのは、励みになります。でも、多くの人の目に触れることを思うとプレッシャーも感じます」と市川将己さん。市川さんはダイエットの広告を動画で制作しました。

後期のテーマは英字新聞への投稿。採用されることを目指して記事の執筆に取り組んでいます。田名さんは「私にとって、一番大変なのはテーマ探しです。自分が伝えたいことは何かを明確にし、伝えるためにどんな表現にしたらいいのか考えることが難しいですね」。そのために、本や雑誌で情報を集め、さまざまなことを自分で考える時間が増えたと言います。また、佐藤聖也さんは「文章を書くためには、発想が大事。その点、先生の柔軟な思考力はすごいと思います」と話しています。

教授は「論文を読むだけの語学力ではなく、私の学生には、卒業後日常生活の中で生かせる語学力を身につけてもらいたい」と話しています。例えば英語の新聞や雑誌から世界の出来事を読み取ったり、趣味や遊びの情報を集めることのできる力を身につけて社会に出ていって欲しい、と願っています。

(雑誌「法政」2009年11月号より)