ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

感性(経営学部 柳沼寿ゼミ)

  • 2009年07月27日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

2009.07.27
社会経済の流れを体感するトレーニング

柳沼教授ゼミでは、日本経済や産業・企業が抱え直面している問題などについて、マクロ・ミクロの両視点を生かしながら、一人ひとりのゼミ生たちが自ら意味を考えることを課題としています。2時限計180分をかける毎週のゼミ授業は盛りだくさんの内容です。7月初めのある日の授業は、まず株式売買ゲームの経過報告から始まりました。証券教育広報センターのソフトを使ったバーチャル取り引きで、学生たちは業種や業績、さらに為替レートや金利に着目しながらチームごとに競っていきます。続いて、英国の総合雑誌「The Economist」の注目記事の翻訳と時事問題の分析、前期のテキストである為替と株の解説書の輪読、さらにそれらを議論をしながら進みます。

「The Economistには専門的で難解な表現も多く、感性や意訳センスも求められます。企業で外国人の上司や同僚と仕事をすることも増えており今のうちに英語になじみを持ってもらいたい」と柳沼教授は学生を鼓舞します。

課題ごとにグループ分けし緊張感を維持、また、柳沼教授が示唆に富んだコメントや、思考のヒントを随所にはさんでゼミ生たちの好奇心をくすぐり、意識を高めていくので、ゼミ生たちの集中力は途切れません。「毎週のゼミではニュースや株価の動き、その相互連携など社会の流れに関連付けて経済や経営を学べます。特に先生の指摘やアドバイスは大変勉強になります」と話すのは小笠原侑子さん(3年)です。

運営・進行はゼミ長が行っています。しっかりとみんなをリードするゼミ長の梅田陽平さん(3年)は「活発で能動的な学生が集まったゼミです。ゼミに入って世の中の動きにも関心が高まり、新聞も2紙購読しています」と話します。梅田さんが中心となって作成したゼミを紹介するホームページも最近、開設されました。

  • 活発で能動的な柳沼ゼミ
  • ゼミ授業風景

ゼミの場で培う知識と資質

冬合宿で熱心に学ぶ学生たち

冬合宿で熱心に学ぶ学生たち

今年で50周年を迎えた経営学部。世界同時不況が叫ばれる中、学生たちは経済や経営を学び果敢に未来を開いていこうと励んでいます。「普通の授業は質問しようと思ってもなかなかできませんが、ゼミなら何でも聞けます。上下関係はないし、友達を作るなら柳沼ゼミですね」と伊藤優佑さん(2年)は笑顔を見せます。ゼミ授業が終わると、キャンパス近くのお好み焼き屋などに食事に出かけることも多いといいます。

仲が良く、コミュニケーションに積極的な学生たちに柳沼教授も目を細めます。「学生には、社会に出てから困らないだけの幅広い知識と資質を、ゼミの場で培ってほしいと思っています。そのために”議論”は大切な要素。事前準備し、積極的に発言してほしい。また分からないことを聞くのも大切な作業です」と話します。

授業は学年の隔てなく一緒に進められますが、後期には、3年生たちが力を合わせて共同論文を執筆し、関東地区大学対抗論文大会に出場し、他大の経済・経営系のゼミと競い合っています。また、就職活動を終えた4年生は、それぞれのテーマで約2万字の卒業論文に挑んでいきます。

ゼミ合宿は年間2回、夏と冬に行っています。OB・OGの参加も多く、ディベートなどを行う冬合宿には、新年度からゼミに加わる予定の1年生も参加、みんなの前で自己紹介するのが恒例行事です。また、今年の夏合宿では、経済学部の永井ゼミとともに、本学が事業協力協定を結んでいる長野県原村へ赴き、村の方たちと協働しながら、学生ならではのアイデアを生かしたコンサルティング活動を行う予定です。