ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

システム開発の最新理論を将来のために先取り学習(情報科学部 大森健児教授研究)

  • 2008年09月20日
ゼミ・研究室紹介(2019年度以前)

ひとつずつ完成させていく達成感の積み重ねが面白い

前列左から安田千恵さん(4年)、大森健児教授、荒木孝太さん(修士1年)、近藤大介さん(修士1年)、後列左から久保佑貴さん(4年)、渡辺幸伸さん(4年)、福地貴大さん(4年)、奥井健太さん(4年)

前列左から安田千恵さん(4年)、大森健児教授、荒木孝太さん(修士1年)、近藤大介さん(修士1年)、後列左から久保佑貴さん(4年)、渡辺幸伸さん(4年)、福地貴大さん(4年)、奥井健太さん(4年)

大森研究室の学生が取り組んでいるのは、インターネットのホームページ画面で入力・操作するシステムの開発。オンライン・ショッピングの入力画面などはその典型的な例です。ゼミではコンピュータ言語やシステム開発理論を学習しながら、毎週ひとつの演習課題を完成させていきます。取材日に提出された課題は、「タスクボード・システム」。やるべきことをパソコン画面の小窓に書き込み、スケジュールを管理するシステムです。小窓は大きさが自由に変えられ、画面上のどこにでも移動できます。メモが不要になれば小窓ごとごみ箱に捨てることもできます。ちょうどコルクボードの上に作業メモを貼ったり移動させたりしてスケジュール管理するのと同じ感覚です。「課題は簡単ではありませんが、小窓を作り、枠に色をつけ、移動できるように……と、パーツが画面上に一つひとつ完成していくのが面白い」と4年生の渡辺幸伸さんは言います。

ゼミでは現在、システム開発の最新理論を学習中。これを基礎に次の段階では、卒業研究として、各自がテーマを決めてシステムを開発していく

ゼミでは現在、システム開発の最新理論を学習中。これを基礎に次の段階では、卒業研究として、各自がテーマを決めてシステムを開発していく

使用している言語は日本人によって開発され『Ruby』と名付けられた新しい言語です。「従来の言語が数十行費やしていたプログラムを開発ツールを用いると1行で記述することができます。理論は高度ですが、ひとたび理解すれば大変に便利な言語です。これから主流になるはずの最先端の技術ですね」(大森教授)

研究室のメンバーは、ホームページへの興味から入室してきた人がほとんどです。「ホームページ作りが面白くて、1年のときから大森研究室で活動してきました」と福地貴大さん(4年)。「大森先生の授業で、ホームページで使われている言語に興味をもちました。これを使うと、絵を動かしたり、入力用の窓を作ったり、といったことが簡単にできるのです」(安田千恵さん・4年)。

ところで、大森研究室では学生の半数以上がシステムエンジニアを目指しています。奥井健太さん(4年)は「システム開発の会社に就職が決まりました。研究室で最先端の技術を学んだ経験は心強いですね」と話しています。

ゼミでは現在、システム開発の最新理論を学習中。これを基礎に次の段階では、卒業研究として、各自がテーマを決めてシステムを開発していく

ゼミでは現在、システム開発の最新理論を学習中。これを基礎に次の段階では、卒業研究として、各自がテーマを決めてシステムを開発していく

「ゼミでは、就職して困らないように、ということを意識して指導しています。現在勉強しているのは最新技術です。まだ導入している企業は少ないのですが、大学時代の特別な時間を活用して大いに学んでおいて欲しいですね。何年か後には必ず役に立ちます」(大森教授)

ゼミは毎週1回、午後1時半から約3時間ですが、授業後も疑問点を教えあうなどして解散は7時ごろになるそうです。「帰りには皆で食事に行きます。頭の疲れがほぐれて、癒されるひとときです」と久保佑貴さん(4年)は話してくれました。

(雑誌「法政」2008年9月号より)