学生紹介(2016年度)

モノづくり研究サークル「機械研究会」

  • 2016年05月24日
学生紹介(2016年度)

エコカーコンテストで準優勝 モノづくりを通じて個々の興味を掘り下げる

電気自動車を中心に、小金井キャンパスでさまざまなモノづくりを楽しんでいる機械研究会(以下、機研)。毎年、各種エコカーコンテストにも出場しています。

今年度は三つの大会に出場。前代表の大場さんは「うち二つ(いずれも大学高専部門)で入賞し、『2015Ene-1GP MOTEGI』(以下、茂木※)では私たち3年生の車が準優勝しました」と活動成果を披露します。昨夏『2015Ene-1GP SUZUKA』(以下、鈴鹿)用に、図面作成、材料選定、組み立てを経て作り上げた車体に、さらに炭素繊維強化プラスチックを用いた部品交換による軽量化をはじめとした改良を追加。「勝つことを第一目標に掲げ、車体の塗装などはあえて施さなかったので、デザインは無機質でしたが(笑)」

決勝戦でタイヤ破損により順位を下げてしまったものの、予選は1位通過。部品を材料から作るほどモノづくりが好きな厚沢さんは「鈴鹿で3位だったので茂木では優勝できるよう、大幅な改良にも挑みました」と秘話を披露します。「アッパーカウルと呼ばれるふた部分をガラス繊維で作り軽量化を試みたのです。組み立ててみたらサイズが合わずに使用は断念しましたが、設計やスケジュール管理など、多くを学ぶことができました」

1年生ながら今年1月から会計を担当している横田さんは「モノづくりは実践してみなければ分からないところが難しくもあり面白くもあるところ。機研には自主性を重んじ、チャレンジ精神を後押ししてくれる環境があるから、さまざまな経験を積めます」と特徴を紹介。茂木に1、2年生チームとして出場したほか、機研所有の3Dプリンターで携帯電話ケースを作ったり、趣味である自転車の改良をしたりしています。

モノづくりの楽しみは、部品の素材にも及びます。それが前述の炭素繊維強化プラスチック。「重量比強度は鉄の10倍と言われる最先端素材で、航空機や医療現場のほか、水質浄化など環境対策にも用いられているんですよ」と、環境問題への関心から生命科学部に入学し、素材の知識を深めたいと入部した森園さんは説明します。「高価ですが研究のため、材料となるカーボンやガラス強化繊維プラスチックを購入して各製品を作っています。実際に触れることでより興味が湧き、関連するニュースにも目がいくようになりました」。新代表として「これまで通り一人ひとりが関心を深められる環境を維持し、結果として茂木での優勝につながれば」と語ります。

※単三形充電池40本で勾配や高低差があるコースを90分間走り続け、順位を競う競技。途中でバッテリーが切れてしまう車も少なくない。

(初出:広報誌『法政』2015年度3月号)

左から、厚沢圭佑さん(理工学部機械工学科3年)、大場渉さん(前代表・理工学部機械工学科3年)、森園真理子さん(代表・生命科学部環境応用科学科2年)、横田俊さん(会計担当・理工学部機械工学科1年)

左から、厚沢圭佑さん(理工学部機械工学科3年)、大場渉さん(前代表・理工学部機械工学科3年)、森園真理子さん(代表・生命科学部環境応用科学科2年)、横田俊さん(会計担当・理工学部機械工学科1年)

茂木に出場したエコカー(右)。 重量16kgほどと軽量ながら最高時速80kmで走る。自動車と同じ構造であることから興味を持つ部員が比較的多いラジコンカー(左)は、 部内でレースを行うことも

茂木に出場したエコカー(右)。 重量16kgほどと軽量ながら最高時速80kmで走る。
自動車と同じ構造であることから興味を持つ部員が比較的多いラジコンカー(左)は、 部内でレースを行うことも

作業において部員がそれぞれの知識を出し合うことで、より良いものを生み出している

作業において部員がそれぞれの知識を出し合うことで、より良いものを生み出している

茂木での表彰式にて

茂木での表彰式にて