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株式会社オリエンタルランド 技術本部設計建設部ショーデザイングループ 赤嶺 晃一郎 さん

2019年01月15日

プロフィール

株式会社オリエンタルランド 技術本部設計建設部ショーデザイングループ 赤嶺 晃一郎 さん

株式会社オリエンタルランド 技術本部設計建設部ショーデザイングループ 赤嶺 晃一郎 さん

赤嶺 晃一郎(Koichiro Akamine)さん

1992年沖縄県生まれ。2012年デザイン工学部システムデザイン学科に入学。2016年、株式会社オリエンタルランドに入社、設計部ショークォリティセンターに配属。2018年6月より技術本部設計建設部ショーデザイング
ループでディズニーリゾート内の施設のデザインを担当。

ゲストに楽しんでもらえることが デザイナーとしての大きなやりがい

学生時代の夢がかない、オリエンタルランドで東京ディズニーリゾート内のイベントの装飾や施設のデザインを担当している赤嶺さん。自分のデザインしたものをゲストに楽しんでもらえるのは、「デザイナー冥利に尽きる」と言います。

やりがいも喜びも大きい自分にとっては最高の仕事

スーベニアメダルを作るメダリオンメーカーは、時代や場所などのテーマをもとにデザインされている

スーベニアメダルを作るメダリオンメーカーは、時代や場所などのテーマをもとにデザインされている

年間3000万人以上が来園する東京ディズニーリゾートは、2018年に開園35周年を迎えました。このリゾートの運営を手がける会社で、イベントの装飾やパーク内の販売・飲食施設のインテリア、屋外の看板や販売用ワゴンなどのデザインを手がけています。

作業としては、手描きのスケッチに始まり、図面の作成、予算や工程に合わせたデザインの調整、製作中の品質チェック、そして設置後の仕上がりチェックまでを担当します。

初めて担当したのは、スーベニアメダルを作るメダリオンメーカーで、出来上がったメダリオンメーカーでゲストが実際にメダルを購入している様子を目にしたときの感動は一生忘れられません。

パーク内はエリアや施設ごとに地域や時代、または映画のシーンなどのテーマが設定されていて、そこに置かれるもののデザインは、花の種類にしても、岩の形にしても、テーマに沿って忠実に再現する作業となります。これには周囲に溶け込んだ「違和感のない」デザインが求められるので、映画の背景デザインに近いと思っています。

その一方でイベントの装飾では、2017年夏に担当した「夏祭り」がその一例ですが、やぐらや和太鼓といった要素を加えるなど、自分のアイデアでディズニーの世界と和を組み合わせることもできます。

ゲストに楽しんでいただくという一つの目標に向かって、社員ひとりひとりが自分の専門分野で仕事を楽しんでいる中で、私もデザイナーとして日々成長させてもらい、非常に大きなやりがいを感じています。

学部、研究室、サークルで培ったデザインへの姿勢

研究室のプロダクトスケッチ会(正面左が赤嶺さん)

研究室のプロダクトスケッチ会(正面左が赤嶺さん)

小学生の頃から絵を描くことや物作りが好きで、「つくること」を学べるデザイン工学部に入学しました。パソコンでソフトウエアや各ツールを使って図面を作成する工学系の授業、デザインの歴史など人文科学系の授業の両方を学べる環境は、私にとても合っていました。

プロダクトデザインをテーマとする佐藤康三先生の研究室や、サークル「デザイン工学研究会」では、縮尺模型や3Dプリンターを使った原寸模型などを実際に自分の手で作り上げる作業を経験し、デザインすることへの姿勢を培うことができました。その姿勢は、今につながっています。

大学3年で進路を意識するようになって、自分が目指すものがはっきりと見えないことに漠然とした不安を感じていました。そんな時、書店でふと手に取ったのが、ディズニーのテーマパークのアトラクションの内容や楽しさを描いたポスターを一冊にまとめた画集でした。こういう人々を楽しませるデザインをしたい、これを仕事にしたい。そういう具体的な目標ができた私に、先生や先輩が「それならこういう勉強をした方がいい」「アメリカで勉強してみては」など親身になってアドバイスをしてくれました。

研究室の仲間や先生とは今も年に1、2回ほど集まる機会があり、話題の中心はやはりデザインになります。そこで得た着想が、自分の仕事の中でかたちをなすことも少なくありません。

やりたいことが見つかれば 目標に向かって進んでいける

どれも思い入れがあるので、これまで手がけたデザインは基本的に全部気に入っています。ただし、ポスターのように1枚のグラフィックでストーリーを表現するものは、何度も修正を求められることがあり、まだ百点の結果を出せていません。どの先輩からも、「設置場所のテーマを踏まえ当時の人なら何を伝えたか、どうやって描いたかと、その人になりきって考えることが大切」と言われるのですが、そんなふうに誰かを演じながら描くには、まだまだ経験が足りないと感じています。

企画のテーマに合わせて私の方からキャラクターやシーンを提案できることもあるので、今後は自分の好きなディズニー映画のシーンを使った施設のデザインも手がけていきたいです。また、数年前にプロジェクションマッピングが導入されたように、パークの世界観を崩さないようなかたちで新しいテクノロジーを組み込んで、ゲストを驚かせることができたら面白いなとも考えています。そして最終目標は、この仕事に就くきっかけとなったアトラクションポスターを描くこと。これはディズニー社のデザイナーの仕事なのですが、縁があって関わることができたら何よりです。

これからは一つの会社でずっと働くことが唯一の選択肢ではなくなり、就職活動の形態も変わっていくことが予想されるので、学生の皆さんは今までにはない新しい考え方で将来を見据えていく必要があるでしょう。その軸となるのは、自分がやりたいことだと思います。仕事に結び付くかどうかは別として、勉強でも課外活動でも構わないので、自分が一生懸命に打ち込めることを見つけてみてください。

(初出:広報誌『法政』2018年11・12月号)