法政フォトジャーナル(2019年度)

【市ケ谷】[東京2020応援プログラム]犬から教わる”幸せ“-ドッグセラピーの可能性を知ろうーを実施しました(5/27)

  • 2019年06月14日
法政フォトジャーナル(2019年度)

市ケ谷ボランティアセンターでは、5月27日(月)に、「犬から教わる“幸せ”―ドッグセラピーの可能性を知ろう―」を実施し、29名の本学学生が参加しました。当日は、NPO法人セラピードッグすまいるわん様から、3名のトレーナーの方々と3匹のセラピードッグにお越しいただき、代表理事の時田 真緒氏に講義をしていただきました。前半は講義、後半はワークショップと全体を大きく2部に分け、企画の最後にはグループワーク兼振り返りを行いました。

本企画は、近年日本でも耳にすることが多くなっている「ドッグセラピー」について、その詳細を学ぶとともに、正しい知識を身に付け、理解を深めることを主な目的としました。

まず、前半の講義では、国際資格ドッグトレーナー等種々の専門資格を有し、日頃から多くの動物関係の活動を行っていらっしゃる時田氏が、ドッグセラピーを含むアニマルセラピーについて、スライドを用いながら分かりやすく説明してくださいました。その内容は、アニマルセラピーの定義や種類、歴史、日本における現状と世界との比較など、広範かつ多岐に渡る分野に触れた、非常に充実していて、また奥が深いものでした。その中でも特に、「日本の『ドッグセラピー』に対する一般の認識と世界標準との間には深刻な乖離がある、そのため正しい理解を広めていくことが必要である」といった、日本でのドッグセラピーにおける今後の課題に関するお話に対して、参加学生は大きな関心を寄せていました。

後半のワークショップでは、実際にセラピードッグ3匹を交えて、参加学生一人ひとりが「ドッグセラピー」の意義と効果を体感しながら学ぶ場となりました。講師の方々にセラピードッグとの触れ合い方等のジェスチャーをいただき、学生とセラピードッグが1対1で触れ合う時間もありました。セラピードッグを眺めたり、実際に触れ合っている時の参加学生の表情はとても幸せそうで、会場は笑顔で溢れていました。単に接するのではなく、触れ合い方を意識しながらセラピードッグと1対1で向き合う時間があったことで、参加学生はより効果を実感できたようでした。

企画の最後には、「自分が理想とする人と犬が共生する社会」ということをテーマに、グループで意見交換を行い、その後グループごとに発表していただきました。その結果、犬の権利の向上等、現在の課題の解決に言及した積極的な意見が多く寄せられました。参加学生から出た意見は、どれも講義とワークショップの内容を踏まえたものであったことから、一人ひとりが本企画の趣旨と目的に真摯に向き合ってくださっていたことを実感しました。

今回の企画は、「犬」という私たち人間の生活に最も身近な存在を取り上げたものでありましたが、だからこそ一層、参加学生はどなたも終始真剣な態度で、問題意識を持ちながら受講してくださっていたように思います。本企画を通して、参加学生が犬との付き合い方を学ぶとともに、現在の日本社会について、「犬」という観点から、新たに捉え直すきっかけを提供することができたのではないかと思います。

 

【参加学生の感想】

セラピーとアクティブの違いや、科学的根拠をもった犬や動物とすごすことによって生まれる効果を第一線の方に教わることができて良かったです。犬権向上のためにもこれらの活動が広まってほしいし、自分も周りの犬に積極的に愛情をもって注ぐ等、まずはできることから始めていきたいと思います。

文学部日本文学科4年 小泉 結菜

ドッグセラピーの可能性は無限大に近いと思いました。この行動を用いて、幅広い年齢層の人が命の大切さも尊さもわかることができると思いました。そしてその利点を利用して人間の命や生活を助けることもできるし、動物福祉という言葉をもっと浸透させていくことが大事なことであると感じました。

文学部哲学科2年 李 西木

飼い主に愛情を受けた犬がセラピードッグになるというのがとても驚きました。愛情のお裾分けという意味でセラピードッグを育成しているのが素敵だと思いました。犬と人が共生するためには、犬が好きな人、嫌いな人の意見の押し付け合いをするのではなく、犬のことも人と人との意見を互いに受け入れることが必要だと思いました。

法学部政治学科1年 辻田 萌華

セラピードッグとの触れ合い方を教わる

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指示を聞きながら犬に触れる

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見つめ合うことでセラピー効果が得られる

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犬と人との共生についてのグループワーク

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