法政フォトジャーナル(2018年度)

「経済学部 2018年度(第9回)学生ディベート大会」が開催されました

  • 2018年07月23日
法政フォトジャーナル(2018年度)

去る6月23日(土)に、多摩キャンパスの経済学部棟101教室において第9回経済学部ディベート大会の決勝戦が開催されました。経済学部のゼミから構成された11チームが4週間にわたる予選を戦い、菅富美枝ゼミと中谷ゼミが決勝に進みました。決勝戦では、「イギリスのEU脱退問題に関し、賛成あるいは反対の立場を明瞭にしつつ論ぜよ。(それに際し、ヨーロッパの枠組みに留まらず、アメリカ、ロシア、中近東、アフリカ、アジアなど世界経済及び国際政治との関連において議論すること)」という論題で白熱した討論が展開されました。

討論は、それぞれのチームが肯定・否定の立場で立論をし、各立論に対する反対尋問とその答弁を経て、最終弁論をするという形です。決勝戦では、肯定側と否定側の立場を入れ替えて2回討論を行い、4人の審査員の評点を合計することで勝敗を決めます。

前半戦・後半戦共に、両チームは論題に沿った立論を述べ、相手チームの主張の弱い点を反対尋問で切り崩すことを試みました。内容的には、イギリスのEU離脱をめぐる経済問題一般から、昨今焦点の移民・難民問題、さらには安全保障問題に至るまで、最新の統計データや時事ニュースを活用しつつ、しっかりとした根拠付けを行いながら自らのチームの主張を守るなど、好勝負が繰り広げられました。結果、257対205で中谷ゼミが勝利しました。ただ、事実認識を互いに共有すること、より深く論点を追及することなど等に関して、多くの課題が残ったことも事実です。

経済学部のディベート大会は、当初、学生の自主運営で始まりましたが、規模が大きくなり学部主催となってから、今年で9回目の開催となります。ディベートは、自由に議論をするのではなく、あらかじめ決められたテーマをもとに準備をし、厳格なルールを守りながら、データや事実をもとにして論理を展開する力やその論理をうまく聴き手に伝えるための表現力を競う、大学生に相応しい知的なゲームです。

ディベートでは、立論の組み立て方、相手の論理の曖昧さを瞬時に見抜いてそれを質す力、質問に対して短く的確にまとめて返答する能力などがとわれます。これに加え、主張を支える知識と思考力もまた必要です。これらは普段の講義や演習の中で取り上げられる授業内容の本質を理解し、それらをどのように評価することができるかを多様な観点から常に思考する中で培われる力です。大会に参加した人だけでなく、審査や観戦をした人も含めて、大学での授業活動の大切さに改めて気付く機会となったことでしょう。

秋学期には、毎年30以上のチームが参加する研究報告大会や学生プレゼンテーション大会が開催される予定です。このように経済学部では多くの研究発表の機会があり、学生の能力向上と勉学の自主性が、強力にバックアップされています。これも他大学には見られない、法政大学経済学部の特色と言えるでしょう。

経済学部学会

 

中谷ゼミの最終弁論の様子

中谷ゼミの最終弁論の様子

菅富美枝ゼミの最終弁論の様子

菅富美枝ゼミの最終弁論の様子

2018年度優勝 中谷ゼミ

2018年度優勝 中谷ゼミ

2018年度準優勝 菅富美枝ゼミ

2018年度準優勝 菅富美枝ゼミ