法政フォトジャーナル(2017年度)

東京2020応援プログラム「インクルーシブデザインワークショップ体験会」を実施しました

  • 2017年06月09日
法政フォトジャーナル(2017年度)

東京2020応援プログラム「インクルーシブデザインワークショップ体験会」を5月22日に市ヶ谷ボランティアセンターで実施し、25名の学生が参加しました。
本プログラムは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に「東京2020応援プログラム」として認定されました。

2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、大会組織委員会は、障がいの有無に関わらず、すべての人々にとってアクセシブルでインクルーシブな大会となるような様々な取組みを推進しています。
本学学生においても、その取り組みを理解し、相互の人格と個性を尊重し合う共生社会の実現に貢献できるよう「インクルーシブデザインワークショップ体験会」を、開催しました。

体験会では、冒頭に講師である株式会社インクルーシブデザイン・ソリューションズ 高山希氏から、インクルーシブデザインは、高齢者、障がい者、外国人など、従来、デザインプロセスから除外されてきた多様な人々を、デザインプロセスの上流から巻き込むデザイン手法であることが説明されました。
次に日頃私たちが何気なく使用しているストローや、リンスとシャンプーを見分けるためのボトルについている凹凸や、iphoneなどは、インクルーシブデザインの思想から開発されたことが説明され、参加した学生たちは興味深く聞いていました。
その後、「お菓子を楽しく食べるには?」をテーマに二人一組になりワークショップを行いました。二名の内一人は、目が見えない、片方の手が使えないなどのハンデを設定し、袋に入ったスナック菓子(今回はうまい棒)を袋から取り出し食べきります。もう一方の学生は、袋をあけ、スナック菓子を食べ終わるまでの一連の動作観察し、1つ1つの動作を附箋に書き出していきます。その後、何が「お菓子を楽しく食べるには?」を阻害していたかを洗い出し、課題を解決するスナック菓子の袋の形状を提案しました。
参加した学生からは、袋の切れ目が縦に入っているため、食べるときに邪魔になったり、お菓子のカスが落ちやすくなっていたりするので、袋の切れ目が横に入っている方がよりよくなるのではないかという提案もありました。
最後に、同様にインクルーシブデザインの思想を用いて新しい財布のデザインを参加した学生が考案するなど大変有意義なワークショップになりました。
今後も市ヶ谷ボランティアセンターではこのような障がいの有無に関わらず、共生社会の実現に貢献できるようワークショップを実施していきます。

講師の高山氏よりインクルーシブデザインの定義について説明を受ける

講師の高山氏よりインクルーシブデザインの定義について説明を受ける

片手が使えない状態でお菓子を食べる様子を観察して問題点を洗い出す

片手が使えない状態でお菓子を食べる様子を観察して問題点を洗い出す

お菓子の袋の改善点について議論する

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自分が使用している財布の問題点について考える

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