法政フォトジャーナル(2017年度)

さくらサイエンスプランを実施しました

  • 2017年04月27日
法政フォトジャーナル(2017年度)

2月24日(金)から3月5日(日)まで小金井キャンパスを拠点として、また、3月6日(月)から3月12日(日)まで市ケ谷キャンパスを拠点として、JST(科学技術振興機構)採択事業「さくらサイエンスプラン(日本・アジア青少年交流事業)」を実施しました。

小金井キャンパスのプログラムは、ベトナムより2名の教員と、8名の大学生を招きました。プログラム内容は、小金井キャンパスの理工系3分野で、日本とベトナムの学生がチームを組み、授業を1日受け、その翌日に授業に関するワークショップ・プレゼンテーションを行うものでした。
生命科学では、今後様々な応用が期待されている金属酸化物ナノ粒子をテーマとし、X線回折測定等により解析を行いました。プレゼンテーションでは、各自が考案した金属酸化物ナノ粒子の活用方法のアイデアを、それぞれのグループで発表しました。情報科学では、センサーやプロセッサーがあらゆるものに埋め込まれるIoTについて学び、近未来に実現が予想されるユビキタスコンピューティングへの活用方法の可能性について、プレゼンテーションを行いました。理工学では、情報科学で学んだユビキタスコンピューティングの発展形の1つであるユビキタスヘルスケアについて学び、リストバンド型ヘルスケアデバイスに蓄積された参加者本人の生体データの分析を各自行い、その分析結果を活用した新しいサービス開発のアイデアについてプレゼンテーションを行いました。
最終日のフェアウェルパーティーでは、招聘者それぞれにプログラム修了証の授与と講評が行われた後、本学応援団によりエールが贈られました。

市ケ谷キャンパスを拠点としたプログラムは、台湾、ミャンマー、ベトナムの豊かな森林資源を持つ3ヶ国から建築を学ぶ学生および大学院生10名を招きました。プログラム内容は、日本の森林育成から、伐採・加工、そして多面的活用に至る木材の流通・利用過程をテーマとした講義と実地学習でした。
特に静岡県で行われた実地学習では、天竜杉の植林・伐採現場、木材への加工過程、木造建築の新築・改築・解体の各現場を見学することで、木材の生産から使用まで日本の林業全体を俯瞰的に学びました。また、天竜杉を内装や構造に用いた大型建造物である草薙体育館や2015年度グッドデザイン賞ベスト100に選ばれたデザイン工学部 網野禎昭教授設計“木のカタマリに住む”等の木造建築を数多く見学し、あわせてその構造や設計の意図について設計依頼者や設計者から直接話を聞くことで、日本の木造建築の工法や設計に対して理解を深めることができました。
最終日には、参加者全員が本プログラムを通して、学んだことや感想を話したのち、母国の森林資源の状況、特徴的な木造建築の構造やデザインについてプレゼンテーションを行い、お互いの国の林業の現状に対しても理解することができるプログラムになりました。

本学学生と共同ワークショップにて

本学学生と共同ワークショップにて 

本学学生とプレゼンテーションの準備作業

本学学生とプレゼンテーションの準備作業

IoT製品の実習にて 

IoT製品の実習にて 

天竜杉の伐採現場にて

天竜杉の伐採現場にて

草薙体育館にて

草薙体育館にて

“木のカタマリに住む”にて

“木のカタマリに住む”にて