市ケ谷ボランティアセンター学生スタッフ(VSP)が企画した「外国人おもてなしの心を学ぶ~澤の屋・谷中見学ツアー~」を12月7日(水)に実施し、14名の学生が参加しました。
今回訪れた「澤の屋」は、かつて宿泊客が激減し、経営危機に陥りましたが、発想の大転換で、外国人客を主な顧客とすることによって経営を立て直しました。また、家族経営による心のこもった暖かいサービスと、無駄を省くことによって実現した低料金によって、トリップアドバイザー満足度1位の旅館になることが出来ました。
澤の屋の従業員は、様々な国の語学に長けているわけでありませんが、顧客のニーズを正確にくみとり、顧客満足度は非常に高いです。これは文法の正しさを追求するのではなく、顧客と共に考える、顧客が理解しやすいように単語だけで話す、マップを用いて話すなどの他の旅館にはない様々な工夫をしているためです。この澤の屋独自の工夫から実践的な外国人おもてなしを学んでもらうため本プログラムを企画しました。
澤の屋に到着後は、旅館の設備の見学、ロールプレイングで参加学生が外国人宿泊客役を演じ、旅館のスタッフとのやりとりを体験し、その後、旅館の館主の澤 功氏から外国人の対応を含めた旅館の経営のお話をうかがいました。各部屋にバスタブは設けず、和式の共同浴場を使ってもらい、夕食は提供せず、近所のレストランで済ませてもらうなど、コストをかけずに、自然体の日本文化を楽しめる「おもてなしの心」が自然と存在していました。
質疑応答でも、参加学生から積極的に質問があり、澤の屋のおもてなしの心に興味をもってくれたようです。
澤の屋の見学終了後、館主から笑顔の送り出しを受け、近隣の根津神社と谷中銀座商店街を学生スタッフが作成した谷中周辺のマップを用いて散策し、昭和の雰囲気がただよう下町の日常を楽しみました。