法政フォトジャーナル(2009年度)

第10回講演会「発展する中国の流通III」を開催【イノベーション・マネジメント研究センター】

  • 2009年07月13日
法政フォトジャーナル(2009年度)
  • 撮影場所/市ケ谷キャンパス

イノベーション・マネジメント研究センターでは、7月3日(金)に、市ケ谷キャンパスのボアソナード・タワー26階スカイホールで、第10回講演会「発展する中国の流通III」を開催し、関係者を含め132人が聴講に訪れました。

本講演会は、イノベーション・マネジメント研究センターの研究プロジェクト「中国流通研究会」(代表:矢作敏行所長・経営学部教授)のメンバーによる、2007年、2008年に続く3回目の研究報告会となります。

現在の世界的な不況の中でも中国経済の存在感はいっこうに衰えていません。それどころか世界経済回復の牽引車としての期待感を一身に集めています。「世界の工場」である生産部門と「世界の市場」である消費部門に架橋する流通部門は、1990年代以降大きく変貌しました。市場経済化の推進役である国有企業改革が小売・卸売業でも進み、中でも近代的な業態における小売企業の急成長が顕著となり、各国の有力外資との競争に果敢に挑んでいます。

また、食品や生活用品・雑貨分野では地方を中心に自由市場や卸売市場の役割は依然として大きく、他方で、耐久消費財分野では家電量販店チェーンが成長し、自動車では系列フランチャイズ組織の整備が進んでいます。

当日は、矢作所長の開会あいさつに続き、鍾淑玲(しょう・しゅくれい)東京工業大学大学院社会理工学研究科准教授が「中国の流通近代化と外資参入のインパクト」について、関根孝専修大学商学部教授が「中国家電品流通の構造変化―国美と蘇寧」について、畢滔滔(びい・たおたお)敬愛大学経済学部准教授が「中国乗用車市場におけるメーカーの販売チャネル政策―トヨタ自動車の合弁事業を中心に」について、そして矢作所長が「まとめ:中国の流通と日本企業」について講演し、多様な「顔」を見せる中国の流通近代化について報告しました。

  • 鍾淑玲氏

  • 関根孝氏

  • 畢滔滔氏

  • 矢作敏行所長

  • 会場の様子