「イノベーションの地域偏在性-産業クラスターとオープンイノベーション-」
主催:法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
イノベーションは、いかにして惹き起こされるのか。この問題について、社会科学は驚くほど少数の知見しか持ち合わせていない。
技術の組み合わせによってイノベーションが生まれる場合があること、大企業による巨額の研究開発投資によって組織的・計画的に惹き起こされる場合があること、研究開発投資が成功した商品になるプロセスではユーザーからの情報や要望が重要であること、大企業とは異なって、ベンチャー企業によって市場の空隙を埋めるような商品・サービスが提供されて普遍化する場合があること、ベンチャー企業を立ち上げる企業家は群生する傾向があること、社会制度や組織の制度化の変化がイノベーションと時間的な同時性を持つこと、こうした知見が20世紀の100年間を通じて積み上げられてきた。科学技術の目覚しい発展に比較すれば、社会科学の知見は、乏しく、矛盾し、実践的なガイドラインとしての機能に乏しい。
本講演「イノベーションの地域偏在性-産業クラスターとオープンイノベーション-」では、従来の知見に加えて、「地域偏在性」という視点からの社会科学的分析の可能性を論ずる。
吉川智教氏
(早稲田大学ビジネススクール、経営専門職大学院 (MOT)、早稲田大学大学院商学研究科教授)
洞口治夫
(法政大学経営学部教授、イノベーション・マネジメント研究センター所員)
法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
TEL: 03-3264-9420