外濠通り沿いにあった旧田町校舎を改築して大学院棟が完成したのが1992年です。その後、富士見地区にあった大学院棟が解体され、跡地にボアソナードタワー(2000年春竣工)が建築されました。それが市ヶ谷再開発の始まりです。裏門脇にあった第二58年館は解体され、ボアソナードタワー地下駐車場につながるスロープとなりました。2005年に学生会館が取り壊され、2007年春に外濠校舎が竣工します。その前年には、隣接していた嘉悦女子中・高等学校が有明に移転したのを機に校舎を取得、教室としての利用が始まりました。1927年に建てられ、空襲にも焼け落ちることのなかった第一校舎は80年館が建つまでは図書館として利用されていた最も古い校舎でしたが、外濠校舎竣工に伴い解体となりました。2016年夏にゲート棟が竣工しました。校舎の解体に際してはその都度、発掘調査が実施され、縄文時代から近代にかけての遺跡が発見されました。その後、55年館の511教室を解体し、55・58年館の南側に大内山校舎が建てられます(2019年3月竣工)。最後に55・58年館を解体し、中央広場の整備を終えて2021年1月、市ヶ谷再開発工事はようやく終わりを迎えました。
この間、近隣のビルの買収や、校舎の改装など21世紀に入って市ヶ谷キャンパスは大きく変化しました。それぞれの建物に関する現状は下記にまとめましたが、まずは、新しいキャンパスの様子を伝えてくれるビデオをご覧ください。
最も新しい校舎が大内山校舎です。8階建ての校舎で上層階は教室ですが、1階には各学部事務課窓口が、3階には通信教育部の事務課があります。外観は55·58年館を継承したデザインが採用され、55年館1階511教室前にあった、同館竣工時の総長大内兵衛の筆にかかる論語の一節「学而不思則罔 思而不学則殆」の文字が壁ごと、校舎1階に移設されています。
250~500人が収容できる中・大教室のほか、市ケ谷キャンパス最大となる502 席を有したカフェテリア「つどひ」、学生ホール、オレンジカフェ(軽食堂)、売店、オレンジホール(多目的ホール)などがあります。
多くの卒業生の方にとっては図書館としての利用が主だったかと思いますが、3階から上は研究室や会議室となっています。富士見坂に面した裏門脇には竣工当時の中村哲総長による筆で記した銘板が設置されています。銘板には幕末・明治期に日本で活躍したイギリスの外交官である、アーネスト・サトウ居宅跡地を購入して建てられたことなどが記されています。
旧学生会館の跡地に建てられたこともあって、教室のほかに学生の課外活動を支援する施設が多数あります。音楽練習室、アトリエ、多目的ホールなどのほか、学生ラウンジやスタディルーム、和室も設置されていますし、サークルが利用できる会議室も多数あります。学生センター、キャリアセンターのほか、870 人収容の大ホール「薩埵ホール」、200~400 人収容の中・大教室、30 人収容の演習室があり、コンビニエンスストアも併設されています。
旧大学院棟、第二58年館跡地に改築された、地上27階・地下4階建て、低層部には情報実習室、食堂「フォレストガーデン」、学生ホール「ヘリオス」などがあり、高層部には研究室、学部資料室が配置され、最上部の26階には能舞台が設置可能なスカイホールもあります。今回の百周年イベントでは、文学部とゆかりが深い能楽研究所による能の実演もここスカイホールで行われます。スカイホールは東側に面しており、ここからはスカイツリーや、武道館、東京ドームなどを一望できます。また、西側に面する26階のホールからは新宿副都心の向こうに富士山を眺望することができます。
大学が開門している時間帯に、学生・院生、教職員の安全を守ってくれています。
嘉悦女子中・高等学校の移転に伴い、取得された校舎で2006年から利用されています。地上7階、地下2階建て、小教室のほか、体育館や食堂、情報カフェテリアがあり、建物正面にあるフランス式庭園は学生の憩いのスペースになっています。
1975年に建てられた体育館は、今となっては古株の建物になりました。体育というと多くの卒業生の皆さんは多摩キャンパスでの思い出となるのではないでしょうか、80年代半ばに多摩キャンパスが完成し、以後、体育授業は多摩で実施されてきました。もっと昔の卒業生の方は木月(武蔵小杉、現在の法政第二高校)だったかと思います。2008年からの入学者は全員この市ヶ谷キャンパスで体育の授業を受けています。富士見坂校舎取得により、2つの体育館を利用することで、市ヶ谷キャンパスでの体育の開講が可能となりました。
旧62年館を改修してデザイン工学部が現在この校舎を使用しています。旧62年館を知っている方には同じ建物とは思えないほど、内装は新しく見違えるようになりました。
連帯社会研究交流センターは、連合大学院(連帯社会インスティテュート)と密接に連携し、その教育活動を支援する機関です。
外堀通りに面し、大学院棟の隣に建つ新見附校舎は、地上10階、地下2階建てで、主に大学院デザイン工学研究科に加え日本語教育プログラムの教室、及び文系大学院の院生研究室として利用されています。
旧田町校舎跡地に改築され、地上13階、地下1階建てで、1992年に竣工し、大学院生の教育や研究に利用されています。
旧69年館を改修して現在は法科大学院棟として利用されています。
地上6階、地下1階建てで、専門職大学院イノベーション・マネジメント研究科および大学院政策創造研究科の校舎として利用されています。
法政大学関連グッズがこの建物の1階で販売されています。法政
地上10階、地下2階建ての九段校舎には、法政大学全体の事務部局などがあります。九段校舎の裏手の九段校舎別館には国際日本学研究所などがあります。
2020年4月、1階に「HOSEIミュージアム」が開設されました。Web siteもあるので、一度、ミュージアムにもお入りください。
市ケ谷キャンパスを代表する校舎であった55・58年館の跡地です。敷石は58年館1階の床パターンを踏襲したデザインになっています。また、柱のあった位置にはコンクリート製のスツールが設置されています。この場所に55・58年館が建っていたことを思い出す よすがとなっています。また、55・58 年館のファサードを採用した大内山校舎や58年館竣工当時の池の形を再現した大内山庭園を望むことができ、市ケ谷キャンパスの記憶を継承する場所となっています。夕方になるとスツールや植林がライトアップされ、昼間とは異なる雰囲気を作りだしています。
市ヶ谷再開発のために大内山庭園はかなり縮小されましたが、今も現存します。植栽は増やされ、80年館側の丘の頂部から水が湧き出で、庭園全体を囲む水場に流れ込んでいます。ここには鯉も放たれています。残念ながら庭園の中にベンチは置かれていませんが、庭園を望めば清涼感を感じさせてくれます。このほか外濠校舎やゲート棟には屋上庭園も整備されています。
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法政大学文学部創立百周年イベント「文学部の過去・現在・未来-百年間のたからもの-」が2022年10月15日にLive配信で行われました。アーカイブ動画の第1部をこちらのリンク先からご覧いただけます。
法政大学文学部創立百周年イベント「文学部の過去・現在・未来-百年間のたからもの-」が2022年10月15日にLive配信で行われました。アーカイブ動画の第2部をこちらのリンク先からご覧いただけます。