現代福祉学部福祉コミュニティ学科水野雅男教授ゼミの学生を取材。水野ゼミは、自然災害発生時の新たな避難生活の提案に向けた実証実験などを通じ、地域の課題と向き合い、解決策を模索しています。今年度のゼミ活動の主軸は、大学施設を使った防災実験の場である「CAMP in Campus」。この活動の目的や具体的な取り組み、学生たちのまちづくりへの思いを伺いました。
法政大学多摩キャンパスのひだまり広場にテントを張り、地域の方々と防災キャンプを行うイベントとして、2019年度から始めた「CAMP in Campus」。日常と非日常の境目をなくす「フェーズフリー」という考え方が軸にあるということです。
「日本における避難生活は、狭いスペースに雑魚寝といった形式が多く、ストレスフルな環境となっています。そうした避難生活を日常生活に近づけ、少しでも快適なものにしたいという水野先生の思いが生んだイベントです」と学生は語ります。「トイレやシャワールームなどの施設を有し、広いスペースのあるキャンパスの有効活用や地域との接点づくりといった目的もあります」と教えてくれました。ゆくゆくは「CAMP in Campus」の事業化や行政の被災地支援活性化も見据えているそうです。
また、石川県のまちづくりに長年取り組まれてきた水野教授。能登半島地震の被災地支援の際には、地域の方々にしょっちゅう話し掛けられていたそうです。学生に将来の夢や目標を聞くと、「水野先生のような『地域の人』を目指します。その土地で見つけた課題を現地の人たちと一緒に改善・解決していきたいです」と地域の課題解決に向けて力強い言葉が返ってきました。学生たちのまちづくりへの熱い思いが伝わってくる取材となっています。
(掲載先:広報誌「HOSEI」2024年8・9月号)
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