1月17日(金)15時30分から大教室B棟202教室にて基礎ゼミコンペ本選を開催しました。
基礎ゼミコンペとは、現代福祉学部の必修科目「基礎演習」の授業の一環で、学生たち自らの関心や問題意識によって2〜5人程度のグループをつくり、グループ間で切磋琢磨しながら、課題解決のアイデアを競い合うものです。
私たちの周りにある様々な社会課題について、学生が主体的にフィールド・文献調査などによる情報収集と分析を行い、課題解決に向けた提案をします。約4ヶ月にわたる活動の中で、グループワークによる協調性とリーダーシップ、革新的かつ実現可能な提案の検討力、他者に説得力を持って説明するプレゼンテーションスキルを高めます。この経験を通じて、2 年時から始まる専門演習に必要な心構えや基本的な学びのあり方を身に付けることをねらいとしています。
基礎ゼミコンペのテーマは、「社会の課題を解決し、学部の理念であるWell-beingを実現するための方策と、それを高める人材・進める人材になっていくための提案」です。どのグループの発表も、「Well-being」という理念を意識したものになっており、現代福祉学部の理念を改めて教員・学生で共有する機会ともなっています。
基礎ゼミコンペ本選では、クラス内予選、時限予選を勝ち上がった6グループが発表を行いました。本年度はゲスト評価員として、社会課題の解決に向けて活動をしている福祉、地域、心理の3領域の専門家に参加頂いて、講評をいただきました。3領域の専門家、学生の立場それぞれで各発表に対する評価・投票を行い、総合的に優れた発表グループに水野先生からトロフィーが贈呈されました。また、本選に勝ち残った全グループに、記念品が授与されました。
本選に残ったグループが着目したテーマは、カフェで紡がれる若者のための居場所プロジェクト(中高生の居場所づくり)、美味しいから始まる災害対策(生協の商品をローリングストックに活用)、学習支援ツール開発と実践(子ども食堂での学習支援)、友夜食堂(一人暮らしの大学生と高齢者の孤食解消)、円芝でマーケット(地域と学生の交流)、ロスの栄養に(食品ロスをコンポストに変える)など、多岐にわたるものです。いずれのグループも身近な問題意識から課題抽出を行い、裏付けの調査と対策提案までの議論と検討を重ね、自信を持って発表に挑んでいることがうかがえました。
本年度の最優秀チームと学生特別賞には、カフェで紡がれる若者のための居場所プロジェクトをテーマとした「コネクトカフェ」が選ばれました。「コネクトカフェ」が取り組んだのは、大学生が中高生に対して学習支援や相談などを行いながら安心感のある居場所を提供することです。実際、子ども食堂やある高校と連携を取って活動をしており、その活動についても報告がありました。単発的な活動ではなく、継続して運営する仕組みや将来的に大学生のボランティア活動として確立する具体的な企画まで考えていたので、外部評価員からは高く評価されました。
そのほかのグループもそれぞれに工夫を凝らし、説得力のある提案を行いました。また、学生からの質問も活発に寄せられ、参加者が学び合いながら一体となって社会課題を考える機会となりました。