2025年11月21日(金)の夕刻に、2025年度の教職課程センター・シンポジウムが、市ヶ谷キャンパス・大内山校舎8階のY803教室(Zoomで同時配信)が開催されました。
今回のシンポジウムのテーマは、「日本語を母語としない子どもの支援――高校進学・卒業のステップをなだらかに――」、講演者に、東京都立高等学校教諭、文科省外国人児童生徒等教育アドバイザーである角田仁氏を迎えました。角田氏は主に定時制高校に主に勤務し、多文化共生、カリキュラム改革、高校中退、進路保障等の課題に学校外の人たちと連携・協働して取り組んできました。
講演では、角田氏より、日本語を母語としない子どもが、学校生活の継続や進学や卒業で直面している困難、NPOなど市民が行政に先んじて彼らを支援してきたこと、行政の支援がまだまだ不充分であることを、事例・統計を交えながら解説いただきました。
続いてコメンテーターからのコメントを頂きました。松尾知明先生(本学キャリアデザイン学部教授)、渡部忠治先生(本学キャリアデザイン学部兼任講師)から、視野と理解を広げる歴史的コンテクストの解説を頂きました。
最後に、会場とZoomの参加者を交えた質疑応答がなされ、本学学生を含めた多くの参加者と、講演者との活発なやり取りが行われました。
当日は対面参加とオンライン参加を合わせて、40名を超える参加がありました。オンラインでは海外からの参加もありました。終了後も、会場参加者が角田氏と熱心に会話する様子が見られ、実施後アンケートからも「リアルな現場のお話が聞けて、外国につながる高校生の皆さんの状況を垣間見ることができました。」、「今日のお話を伺い、高校進学の現状や在留資格のお話を伺えたことは大変有意義でした。学齢期前に、見通しを持った日本での子育てができる環境づくりも今後必要なことだと思いました。」といった声を多くいただきました。
なお、シンポジウムの詳細については、今後、『法政大学教職課程年報』等に採録し公開する予定です。
【講演】 角田 仁様
講演へのコメント
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