地球規模でのさまざまな環境問題が惹起している今日、現場でのフィールドワークを基礎に地表付近で生起する時空間的分布現象への接近を図る地理学の重要性は増してきています。
自然地理と人文地理の2本の柱を軸に構成される本専攻では、その複合領域的な幅の広さを網羅すべく教員スタッフをバランスよく構成して教育と研究に取り組んでいます。
地理学は地域(Region)の科学あるいは空間(Space)の科学ともいわれます。地理学で言う地域(空間)とは身近な広がりのようミクロな範囲から、一国規模の広がり、大陸規模の広がり、地球規模の広がりというように、重層的な空間規模を含んでいますが、とくに21世紀の現代にあっては、地球規模の問題群が重要性を帯びてきています。
専攻生は自然地理と人文地理のどちらかの柱に重心を置きつつ、個別に主体的な研究テーマを設けて研究を進め、修士論文や博士論文の制作に臨みます。
その指導過程では、本来の地理学研究者の養成は当然のことながら、中・高等学校教員の育成や高度職業人として社会に貢献できる人材の輩出をも視野に入れています。また社会人入試制度の導入で、現場の教員などをはじめとする有識者の再教育にも力を注いでいます。