お知らせ

国際文化学部に合格されたみなさまへ

  • 2021年02月01日
お知らせ

国際文化学部に合格された皆さんへ


合格、おめでとうございます。コロナ禍という状況のなかで着実に進学・受験の準備を進め、合格という成果を挙げられた皆さんに、心から敬意を表します。

国際文化学部が目指すのは、その英語名Faculty of Intercultural Communicationが示すとおり、異なる文化の間の(intercultural)コミュニケーションを実践できる人を育てることです。国際文化学部ではそういう人を〈国際社会人〉と呼んでいます。

「異なる文化」としてまず皆さんの目が向くのは、母国以外、外国の文化でしょう。本学部のカリキュラムにあるSA(スタディ・アブロード)やSJ(スタディ・ジャパン)は、わかりやすいかたちでの「異文化」との触れ合いの機会だと言えます。

しかし、SAやSJの体験が本当に意味をもつのは、それが自らの文化を相対化するきっかけとなるからです。他者の文化のなかで、他者の立場から自文化をとらえ直す視点を身につけることは、それまで自分の周囲にありながら目を向けてこなかったさまざまな「異文化」への気づきも与えてくれるはずです。

自らの文化的背景を客観的に認識しながら、共感と敬意をもって他者の文化に向き合い、対話の回路を構築できる人。こうした人こそが真の〈国際社会人〉と呼ばれるにふさわしい人であり、分断や対立が深刻化する現代社会において必要とされる存在だと言えるでしょう。

4年後の皆さんの〈国際社会人〉としての巣立ちのために、国際文化学部のカリキュラムは編成されています。入学後まず「チュートリアル」で大学での学び方の基礎、「国際文化情報学入門」で文化のとらえ方を学びます。そして語学(英語および諸外国語)と情報学の知識・スキルを着実に身につけながら、それをベースとして4分野(情報文化、表象文化、言語文化、国際社会)にわたる専門科目、さらに教養科目を履修し、2年次でのSAやSJに臨みます。3年次以降はさらにゼミ(演習)などを通じて、自分のテーマを専門的に掘り下げてゆくことになります。

科目履修における柔軟性は国際文化学部の特徴の一つです。2年次に上記4分野のいずれかを所属コースとして選択しますが、3年次での変更が可能です。ゼミも4分野に分かれるものの、所属コースに縛られず履修することができます。

学部所属教員の専門は、人文学、情報学から、社会科学、アート、自然科学と多岐にわたります。いずれも各分野の専門家であるとともに、皆さんの知的好奇心にとってのよきナビゲーターとなってくれる存在です。また少人数授業が多いことも本学部の特徴です。教員に教わる、という受け身の姿勢にとどまらず、教員とともに学ぶ(study with)経験を積み重ねていってください。なお個人やゼミでの学びの成果の発表、相互批評の場として、学部学会(国際文化情報学会)が毎年開催されています。

残念ながらわれわれはいまだにコロナ禍の収束が見通せない、不透明な状況のなかに置かれています。とりわけ海外との人的交流にはさまざまな困難が予想されますが、今後も情勢の変化を絶えず見守りながら、最善の対応をとってゆく所存です。

4月に市ヶ谷キャンパスでお会いすることを、国際文化学部の教職員全員が心待ちにしています。

 

国際文化学部長 衣笠 正晃