2025年11月4日(火)、東京たま未来メッセ(東京都八王子市)にて、2025年度SIC教育プログラム「チェンジメーカーズラボ in 多摩(たまらぼ)」の最終報告会 “DEMO DAY” を開催しました。プログラムに参加している学生のほか、地銀などの金融機関、町田市や八王子市で地域活動を支援する組織などからもご参加いただき、オンライン視聴も含めると約40名が集まり、活気のあるイベントになりました。
DEMO DAYでは、たまらぼのプログラムに参加している5チームが2025年7月から取り組んできたプログラムの成果報告としてプレゼンテーションを実施しました。外部審査員からの質疑も行われ、緊張感のある時間が流れていきました。
審査員による審査の結果、最優秀賞1チーム、優秀賞2チームが選ばれました。対象の3チームには、アイデアの実現に向けた更なる活動を期待し、大学から支援金(最優秀賞30万円、優秀賞10万円)が後日支給されます。
SICでは学生プロジェクトによる社会課題解決に取り組む活動以外にも、「たまらぼ」のように新たなチャレンジを後押しするプログラムの構築にも力を入れていきます。
発表学生:白羽優之助(現代福祉学部福祉コミュニティ学科3年)、今西伶央(現代福祉学部福祉コミュニティ学科3年)、大槻幸太朗(経済学部経済学科1年)
2024年に起きた能登半島地震の復興ボランティアに通う学生有志チームによる発表。全国各地で災害が多様化・激甚化し、災害からの復興が地域課題となる中、復興活動と旅行を組み合わせたツアーの企画・仲介を行うサービスを提案しました。メンバーたちが何度も能登に足を運び、地元で漁業や農業に携わる方々へのヒアリングを重ねることでアイデアを改良していき、地元の人々とのネットワークも着実に構築していることが評価の対象となりました。今後は、実際に学生に本サービスを利用してもらい検証を進めていく予定としています。
発表学生:西村惟孝(経済学部経済学科3年)
不登校の子どもたちに向けた職業講演イベントを企画・実施。不登校の子どもに向けた学習支援は充実してきている一方で、学校を卒業した後の進路を考えるためのサポートが不十分であることを課題と考え、不登校の子どもたちに向けて「働く」ことについて考えることのできるイベントを企画しました。
フリースクールに通う子どもたちを対象に、地域で働く方々を講師とした講演会も実際に実施しました。
自身の原体験をもとにした課題解決に臨み、試行錯誤をしながら持続可能な実施方法を検討していく姿勢が評価されました。
発表学生:小島晴樹(社会学部社会政策科学科3年)、小野詩倫(社会学部社会政策科学科3年)
窓や扉などの空きスペースを活用してお店の広告を掲出する地域の個人商店向けの広告サービスを提案。地域の思い出のお店を残したいという思いから生まれたアイデアです。近隣地域の商店街を対象として、サービスの営業から広告の制作・掲示をするという実証実験を行いました。実験を行う中で、地域の方々の声を聞く中でニーズを発掘し、アイデアを改良していった過程が評価されました。
発表学生:中嶋結衣(社会学部社会政策科学科1年)、大槻幸太朗(経済学部経済学科1年)
旅行の楽しさを学生や若者に届けるためのサービスを検討。自身が旅好きという背景から、実際に全国様々な土地を訪ねて魅力を発掘し、その発信方法を探ってきました。たまらぼ期間中もSNS発信やイベント開催など様々な試行錯誤を繰り返してきたメンバーでしたが、今後も、事業化を視野に入れた活動を続けていく予定とのことでした。
発表学生:秋津妃那(経済学部国際経済学科1年)、前川奈菜(経済学部国際経済学科1年)、二口椿(経済学部国際経済学科1年)、渡部日彩(経済学部国際経済学科1年)、石井 琥大郎(社会学部社会政策科学科2年)、齋藤亜衣(社会学部社会学科4年)
近隣に飲食店が少なく、バスの待ち時間などにくつろげる場所が少ないという多摩キャンパスの課題を解決するために、学生主体のカフェを作るための取り組みについて発表。まずは学内の空きスペースをフリースペースとして開放することから始め、今後は学内の様々な団体と協力しながら、カフェ実現のための試行錯誤を続けていきたいと意気込みを語りました。
多摩キャンパスには社会課題について学ぶ学部が集まっている特徴を生かし、社会課題の解決に向かって自ら持続的に活動する社会的起業を目指す学生を支援するプログラムとして、NPO法人ETIC.の協力を受け、2023年度にSICで新設した課外プログラムです。たまらぼの理念は「自ら行動して新しいチェンジを生み出すための場」。2025年7月から月1回のプログラムを開講(回によって、対面/オンラインを入れ替え)したほか、プログラムを通じて大切にした点は以下の通りです。

それぞれのチームがこの日のためにアイデアを磨いてきました。
学生のプレゼンに対し、審査員から質問や励ましのコメントが交わされました
審査時間を利用して、「たまらぼ・裏トーク」で学生たちの本音を語ってもらいました
発表も終わりリラックスした表情で会話も弾みます
皆さん、約100日間のプログラム受講、お疲れ様でした
DEMODAY終了後には交流会を行い、学生と参加者との間で活発な意見交換が行われていました
ソーシャル・イノベーションセンター
メールアドレス:sic◎ml.hosei.ac.jp
(お問い合わせの際は記号を半角@に変更してください)