お知らせ

【開催報告】SICカフェを開催しました(2025年度春学期実施分)

  • 2025年09月12日
  • イベント・行事
お知らせ

SICでは学生も地域も共に学び、“語り合う場”としてSICカフェを実施しています。
2025年度春学期は計3回のSICカフェを開催いたしました。各回の様子についてこの記事でご紹介します。

第1回(2025年6月6日) 
「子どもの自然体験活動から広がる社会づくりを知ろう」
ゲスト:吉田愛都さん(NPO法人グリーンウッド)

2025年度第1回目のSICカフェは、人口1,500人ほどの長野県泰阜村で子どもたちの自然体験教育を行っているNPO法人グリーンウッドの吉田さんにゲストとして、お越しいただきました。
NPO法人グリーンウッドは、自然の中での生活を通して生きる力や人とのつながりを生み出していく「ねっこ教育」を掲げ、山村留学事業やフリーキャンプなどの教育事業を幅広く行っています。
吉田さんからは、子どもたちが自然の中で暮らすことでどのような変化が生まれるのかについてさまざまな経験談をもとにお話いただき、分断の進む現代社会において人とのつながりを感じることのできる「体験」を生み出すことの重要さを感じることができました。
カフェに参加した学生の中には、昨年実施された「山賊キャンプ」にボランティア参加した学生もおり、子どもたちと自然の中で過ごすことの楽しさや意義について語りあうことができました。

第2回(2025年6月18日) 
「戦後80年。多摩キャンパスからもう一度平和について考える~語り部さんによる被爆体験講和~」ゲスト:上田紘治さん、永町謙さん(八王子平和・原爆資料館 語り部)

第2回目のSICカフェは、学生主体で実施した出張平和資料館企画の一環として、EGGDOMEのスローワールドカフェを会場に、八王子平和・原爆資料館の語り部の方をお招きして開催しました。
お1人目の登壇者である上田紘治さんは3歳の時に広島で被爆し、現在は八王子で暮らしています。長年被爆の後遺症に苦しまれてきた上田さんからは、原爆がいかに人間にとって恐ろしいものであるのかというお話を聞くことができました。そのような中でも被爆の歴史を後世に伝えるために行ってきた様々な活動を行ってきた上田さんからは、もう二度と原爆の被害者を生み出さないようにしてほしいという強いメッセージをお伝えいただくことができました。
また、2人目の登壇者である永町謙さんは、八王子平和・原爆資料館に所蔵された広島で被爆死した学生の学生服の持ち主、豊島長生さんのご親族です。永町さんからは、当時「建物疎開」の作業に従事している中で被爆し亡くなった豊島さんをはじめとした県立広島二中の生徒たちの話をお聞きすることができました。幼い子どもたちの未来を容赦なく奪った原爆や戦争に対する静かな怒りを感じることのできるお話でした。
講演後は、出張展示企画として多摩キャンパス内に展示していた八王子平和・原爆資料館の所蔵品をみんなで見学しました。

今回のカフェには、多摩キャンパス近隣地域の方々にもたくさんお越しいただくことができ、戦後80年の機会に改めて平和について考えることのできる貴重な機会となりました。

第3回(2025年7月14日) 
「ゴミ山から仕事を創り出す ガーナで取り組むソーシャル・イノベーション 環境問題×貧困問題×アート」
ゲスト:木村太一さん (MAGO MOTORS JAPAN株式会社 取締役)

第3回目のSICカフェでは、多摩キャンパスの卒業生(2011年経済学部卒業)でもあるMAGO MOTORS JAPAN 株式会社の取締役木村太一さんをお招きし、お話していただきました。
木村さんは「世界最大級の電子機器の墓場」と言われるガーナで、廃棄物で作ったアート作品の販売によって現地にリサイクル工場建設を進めるとともに、EV事業や農業など現地で雇用を生み出すための事業拡大にも取り組まれています。
お話の中では、ガーナで事業を始めることになった経緯や、新たな社会課題解決のために取り組まれている様々なアプローチの話を聞くことができました。お話の中では貧困や環境汚染など、現代社会に山積する様々な課題を解決するためには持続的な関わりが重要であり、そのためには金銭的資源を確保することも重要であるということにも触れられていました。
参加した学生たちは、多摩キャンパスの先輩の新たな取り組みに刺激を受けたようで、講演後は活発な質疑応答がなされていました。

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ソーシャル・イノベーションセンター

メールアドレス:sic◎ml.hosei.ac.jp
(お問い合わせの際は記号を半角@に変更してください)