お知らせ

【実施報告】共生社会ワーキングプログラムを実施しました

  • 2026年02月01日
お知らせ

sdg_icon_wheel_rgb.png STARTプログラム 共生社会ワーキングプログラム を実施しました

アイヌ民族文化財団が運営する「ウポポイ(民族共生象徴空間)」は、存続の危機にあるアイヌ文化の復興と創造を担う拠点として、先住民族の尊厳を尊重し、多様で豊かな共生社会を築く象徴です。その取り組みの一つが、産官学が対話を通じて共生社会の実現を考えるシンポジウム「ウアイヌコㇿ会議」です。

この度、株式会社日本旅行を講師企業にお招きし、多様な人々との対話を通して理解を深め(=インプット)、同時期に実施した「SDGsミニ万博」を舞台として学内外に学びを発信する(=アウトプット)とともに、最終的にはその「ウアイヌコㇿ会議」において参加者が高校生の議論を支えるファシリテーターを行う経験を通じて、実践知を培うプログラムを実施しました。

講義①(9/29)

9/29は、講義①「共生社会について考える」を行いました。本プログラムのメイントピックでもある「ウポポイ(民族共生象徴空間)」や「ウアイヌコㇿ会議」についての紹介とともに、参加者間で「マイクロアグレッション」をテーマにしたディスカッションを行いました。現状を振り返るとともに、なぜ共生社会の実現が必要なのか、について考えるきっかけをつかみました。

ディスカッションの様子

講義②(10/6)

10/6は、国立アイヌ民族博物館教育普及室の北嶋由紀室長をお招きし、講義②「アイヌ文化から学ぶ共生」を行いました。アイヌの方々が大切にしてきた自然観や、それらを今継承する人々の活動とその理由を学ぶとともに、実際に活動をする話者の人生観に触れました。価値観が多様化する現代社会において自分たちがどのように考えるべきか理解を深めるとともに、その後の具体的なアクションについて考えました。受講者にとっても、日々の自らの行動や他社との関わり方について見つめ直す貴重な機会となりました。

北嶋氏と参加学生との交流

「SDGsミニ万博」での発信に向けて

10/27には、あらためて受講者が教室に一堂に会し、これまでの講義で学んだことを踏まえ、共生社会の実現に何が必要か、またそのために「SDGsミニ万博」の中で自分たちが取り組めること、伝えられることは何かについて話し合いました。その後も各自で準備を進め、12/15~12/19の期間に展示・ワークショップ企画「共生社会を一緒に考えてみませんか?」を実施しました。

期間中は、プログラム受講者の視点からマイクロアグレッションを考える展示を行い、来場者に問題提起をするとともに、偏見について考えるカードゲームも常設し、ゲームを通して「共生社会」について発信しました。さらに、受講者自身も展示ブースで来場者対応を行うことで、学びを一層深める機会となりました。

展示・ワークショップ企画の様子

「ウアイヌコㇿ会議」への参画

これまでの学びを踏まえ、ウポポイで開催された「ウアイヌコㇿ会議」にも参画しました。まず12/11にオンラインで事前学習を行い、「ウアイヌコㇿ会議」の目的や内容、同じく参加する全国の高校生の学び、さらに大学生として参加するうえでの役割などを確認しました。

1/8~1/9には実際に北海道を訪れ、「ウアイヌコㇿ会議」の行程に同行しました。
1日目(1/8)は、ウポポイ内の国立アイヌ民族博物館を視察するとともに、アイヌの方々が継承してきた歌や踊りの公演「シノッ」を鑑賞し、アイヌ文化への理解を深めました。また、宿泊先では全国から集まった高校生との交流会にも参加し、高校生の皆様の活動や「ウアイヌコㇿ会議」に向けた事前学習の成果発表を聞きました。

アイヌ民族博物館での見学

2日目(1/9)の「ウアイヌコㇿ会議」では、大学生参加者は主に分科会のファシリテーターを務め、「共生社会の実現に向けて私・私たちができること」をテーマに議論する高校生のサポートを行いました。高校生への助言を行う中で、大学生参加者自身も自らの考えを見つめ直し、深める機会となるとともに、熱心に議論を重ねる高校生の姿から大いに刺激を受けました。

「ウアイヌコㇿ会議」にファシリテーターとして参画

参加者の声

  • 学年、専攻を越えたメンバーで企画を考えることが、自身にとって学びある体験となった。このプログラムに参加しなければ、共生社会についての認識を深めることはできていなかったと思う。
  • 共生社会について「知る」だけでなく「実感する」ことができた。多様な立場の人と協力しながら活動する中で、価値観の違いに触れ、自分一人では決して得られない視点や学びがあった。個人ではできない体験だからこそ、共生社会の大切さを強く感じた。
  • (「ウアイヌコㇿ会議」を通して)文化に対する誇りや自信、そして今後どのように文化を継承していくのかについて考える貴重な機会となりました。
  • 今回の経験を通して、他者との違いを恐れるのではなく、積極的に関わり、その違いさえも前向きに受け止め、さまざまな価値観に触れることで、人生をより豊かなものにしていきたいと強く感じました。