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【開催報告】2020 HOSEI SDGs WEEKsのフォローアップ:アップサイクルによる透明マスクを通じた国際協力を開催しました

  • 2021年03月05日
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sdg_icon_wheel_rgb.png2020 HOSEI SDGs WEEKsのフォローアップ:アップサイクルによる透明マスクを通じた国際協力を開催

 法政大学では2020年12月3日の国際障害者デーに合わせ、2020 HOSEI SDGs WEEKsの一環として「SDGsで南アジアとつながる、新型コロナと障害者の生活」と題したミニレクチャーを行いました。ゲストとして招請したパキスタンの聴覚障害者団体Danishkadah代表のMuhammad Akram氏によって、コロナ禍にあるパキスタンの聴覚障害者の状況を詳しく知る機会となりました。

 そこで提起されたニーズへのフォローアップとして、関心を寄せた現代福祉学部生3人が主体となって20個の透明マスクを作成しました。「生地には不要となった着物、口元の透明部分には大学キャンパスで捨てられていたビニール傘、ゴム紐はいらなくなった靴紐を使用しています。廃棄物に新しいアイデアで付加価値をつける『アップサイクル』とSDGsの観点から取り組みました」と関わった現代福祉学部生3人は手応えを口にします。

 その透明マスクを寄贈するオンラインワークショップが2021年2月28日、世界耳の日(以下参照)に関連して行われました。パキスタンでは口元が透明のマスクは入手しずらく、唇、歯、舌、あごの動きや表情などからコミュニケーションをする難聴者は特に困難な場面に遭遇しています。ワークショップに参加した37人の9割以上が「コロナ対応のマスクによってコミュニケーションが難しくなった」と訴えていました。

 現代福祉学部生3人は「コロナ禍にある開発途上国の障害者との連携活動はSDGsの本質に通じる」と話しています。

 担当した現代福祉学部の佐野准教授は「ポストコロナを見据えて、アジアの障害者とともに行う活動には常に斬新さが求められる。それが学生のやりがいにつながっている」と意義を述べています。

 毎年3月3日は世界耳の日です。世界保健機関(WHO)は毎年テーマを決め、聴覚障害者や耳のケアに関する理解を促しています。2021年のテーマは「すべての人に聞こえのケアを(Hearing Care for All)」です。WHOの世界聴覚報告書によると、2050年までに4人に1人が何らかの聴覚障がいを抱えて生活するようになるとしています。