お知らせ

【開催報告】SDGs WEEKs ミニレクチャーを開催しました

  • 2021年03月04日
お知らせ

sdg_icon_wheel_rgb.pngSDGsミニレクチャーを開催

 2020年12月3日(木)18:30~20:00、HOSEI SDGs Weeksの一環で「SDGsで南アジアとつながる、新型コロナと障害者の生活」と題した本学教員(現代福祉学部佐野竜平准教授)によるSDGsレクチャーを開催しました。

本学学生7名、釜山外国語大学学生(韓国)1名およびパキスタンに住む障害当事者であるAkram氏とともに、コロナ禍の暮らしについてオンラインでディスカッションを行いました。
参加者の中には韓国の釜山外国語大学の学生もおり、日本・韓国・パキスタンの3カ国で臨場感のあるダイナミックな学びの場となりました。

<パキスタンのコロナ禍の様子>
・ロックダウンが数か月に及んだ
・学校や施設は閉鎖され、大きな影響が出た
・失業につながり人々はパニックに陥った
・フェイクニュースで混乱が生じた
・企業倒産が増えた

 聴覚障害者にとって苦労に感じていることは、タイムリーな情報をほとんど受けとることができないということです。
また、「検査をしてくれる人が手話を使えない」「マスクをしていることから口元を見て話していることを理解することもできない」など,コロナ禍にある開発途上国において、情報コミュニケーションへのアクセスの課題が提示されました。

 また,コロナによる企業倒産で障害者の生計手段が奪われたケースが話されました。
働く場を失ったことで社会との接点がなくなってしまったことから、孤立してしまう障害者が増えたそうです。

 今望むことは、「透明マスク」がパキスタンでも普及できる仕組みと提案されました。
透明マスクは手話とともに口元の動きを読み取ることができ,聴覚障害者が特に手話通訳者を介してコミュニケーションする際に有効とのことです。
ですが,パキスタンには透明マスクが普及しておらず困っているとのこと。
「どうしたらパキスタンでも透明マスクが使用できるか知恵の部分で協力してほしい」という投げかけがされました。

<参加者の感想>
・臨場感があってとても刺激的なレクチャーでした。今まで受けてきた講義や参加した企画の中でも一番心に残る体験でした。
・パキスタンとつないだダイナミックなレクチャーを受けてより一層「誰一人取り残さない社会」について考えるきっかけになりました。Zoomというツールにも感謝します。
・ニュースなどでも感染者数が多いアメリカ、イタリア、隣の国の韓国の報道しかされずに南アジアでのコロナウイルスの影響など知ることのできる機会がなかったので今回のレクチャーは学びに繋がることができた。
・南アジアにおける最新のコロナの状況・情報を現地のパキスタンからを得ることができ貴重な学びを得られました。コロナ禍においての雇用創出、障害者雇用など課題が山積みであると感じました。そして、障害をもつ人をこれ以上不安にさせることがないようにする取り組みや配慮がもっと必要だなと感じました。
・新型コロナウイルスによる影響と障がい者の生活について、理解することができました。今回のセッションを通じて、また本日12月3日が「国際障害者デー」にあることからも、南アジアにおける「障害とコロナ」の色々な課題を通じて、日本も学び、コロナ禍におけるよりよいサステイナブルでアクセシビリティな社会をともに考えていきたい。