11月30日、12月7日、12月14日の3回にわたり、日越大学学長特別補佐で元JICA職員の小樋山覚氏、NPO法人自然塾寺子屋理事長の矢島亮一氏、同事務局長の森栄梨子氏、嬬キャベ海外協力隊の福島嵐氏を講師にお招きして、「嬬キャベ海外協力隊のはなし」ワークショップを開催しました。
【開催日時】
第1回 2020年11月30日(月) 17:15~18:45
第2回 2020年12月7日(月) 17:15~18:45
第3回 2020年12月14日(月) 17:15~18:45
【開催方法】
Zoomと対面の併用
【参加人数】
延べ36名
【内容】
嬬キャベ海外協力隊は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、海外からの緊急帰国を余儀なくされたJICA海外協力隊の隊員たちが、海外で培った能力や経験を活かして、外国人技能実習生が入国できず人手不足に苦しむ群馬県嬬恋村のキャベツ農家で活動したプロジェクトです。
第1回では、小樋山氏によるワークショップ全体の流れの説明のあと、学生参加者はがひとりずつ、自己紹介を兼ねて期待や抱負を述べました。続いて、矢島氏から、嬬キャベプロジェクトと自然塾寺子屋が描く未来について、森氏から中米のホンジュラスでの隊員経験と自然塾寺子屋がある群馬県甘楽(かんら)町との出会いについて、福島氏からナミビアでの小学校教育と嬬キャベ体験について、それぞれお話をいただきました。
第2回では、参加学生が、①こうあってもらいたい【国際社会のかたち】は何か、②こうあってもらいたい【国際協力のかたち】は何か、③国際協力に参加する【心構え】は何か、④【海外でしかできないこと・国内でできること】は何か、のなかから自分の選んだテーマについて発表しました。
参加者同士が意見を出し合いながら、国際協力についてこれから何をしたらよいかを考えるきっかけになりました。
最終回では、国際協力に関連した「アクションプラン」をひとりずつ発表し、その後、全員で意見交換を行いました。最後に、講師全員からコメントいただきました。グローバルはローカルの集合体であり、地域のそれぞれが世界を作っている、という講師の方の言葉は、「国際協力」をするには「海外に出ることが必要」と考えがちな学生にとって視界が広がるメッセージとなりました。日本の地方だからできる国際協力がある、という示唆はこのコロナ禍にある学生にとって大いに励みになったことでしょう。
参加学生は、お互いに海外や国内での経験を共有できただけでなく、小樋山氏のユーモアを交えたトークや豊富な国際経験をもつ講師の方からコメントをうけることで、「国際協力」や「異文化」について理解を深め、「心構え」をもつことができました。
小樋山氏からは、最後まで参加した学生ひとりひとりに対して、あたたかい応援のメッセージをいただきました。
今回のワークショップは対面とオンライン併用という形態で実施しました。全3回にわたり小樋山様をはじめ講師の方々が会場や群馬県の現地から参加してくださいました。講師の方々と直接話をすることができた学生、画面を通して話をすることができた学生、その両方がいましたが、等しく講師の方々の経験や想いを受け取ることができたことと思います。大変有意義なワークショップでした。コロナ禍に負けず、そしてコロナ禍だからできた今回の出会いや学びを糧に、今後、学生たちがどのように国際協力に取り組んでいくか大いに期待します。
学生の感想
・国際協力は海外の人の関わりで、海外の文化の違いなどもありますが全てにおいて一人一人人は違うので互いに認め合い、時には同じ方向を向くために努力すべきだと思いました。
・地域の人たちが持続的に発展していく方法を考え、実践すること、海外からこられた方の心の通訳になることというお話が最も印象的であり、参考になった点でもあります。私は卒業後も企業や他の方法で国際協力に携わりたいと考えていますが、どの手段であってもこの2点は忘れずに心に持ち続けたいと思います。