お知らせ

【実施報告】カーボンニュートラル夏季短期学習プログラムを実施しました

  • 2025年09月24日
お知らせ

カーボンニュートラル夏季短期学習プログラムを実施しました

法政大学は、2022年9月にカーボンニュートラル宣言をした後、2025年4月1日にはカーボンニュートラル推進センターを設置し、大学全体としてカーボンニュートラルの取り組みを推進しています。
その一環として、夏休みの期間を通じてカーボンニュートラルを集中的に学ぶ「カーボンニュートラル夏季短期学習プログラム」を今年も実施しました。

今回は、北海道大学・関西大学および本学から学部生と大学院生をあわせて27名(法政大学からは11名)が参加し、「地域特性から考えるエネルギー ~2050年度のカーボンニュートラルの実現に向けて~」のテーマの下、オンライン学習や北海道札幌市でのフィールドワーク、グループワーク等を行いました。

事前学習(9/3)

9/3には、法政大学と北海道大学、関西大学をオンラインでつなぎ、事前学習を行いました。
参加者には、事前学習に先立ってオンデマンド教材の受講や自らが暮らすあるいは選ぶ地域のカーボンニュートラルの取り組みをリサーチする事前課題が課されており、事前学習当日はまず法政大学生命科学部の渡邊雄二郎教授とともに、事前課題の振り返りを行いました。その後は、地域ごとのカーボンニュートラルに関する取り組みの紹介として、関東地域からは株式会社まち未来製作所様、関西地域からは関西電力株式会社様にご登壇いただき、各企業・地域の取り組みをお話しいただきました。
また、それまでの講義や事前課題を受け、最後は学生が各グループにわかれてディスカッションを行い、グループ内で各々の考えを共有しました。

現地フィールドワーク(9/10(水)~12(金))

1日目(9/10(水))

9/10からは、北海道大学・関西大学・本学の計27名が北海道札幌市に一同に会し、2泊3日の行程での現地フィールドワークを実施しました。
1日目は、札幌市環境局様より札幌市の脱炭素先行都市としての取り組み、また下川町様より下川町のSDGs・ゼロカーボンに関する取り組みについて、それぞれご講演いただきました。各地域の特性に沿った様々な取り組みをご紹介いただき、参加学生も関東圏・関西圏とはまた異なる地域の事例を学ぶ貴重な機会となりました。その後は、北海道大学サステイナビリティ推進機構の加藤教授の進行の下、カーボンニュートラルの現状と今後の展望についてあらためて振り返った後、札幌市様と下川町様のご講演等も踏まえながらグループワークを実施し、考えを整理し、深める時間としました。

  • 札幌市の取り組み紹介

  • 下川町の取り組み紹介

2日目(9/11(木))

9/11は、北海道ガス株式会社様・北海道熱供給公社様のご協力のもと、札幌市における様々なエネルギー戦略について、実際の施設見学も交えながら、体感する1日でした。午前中は、「新さっぽろエネルギーセンター」を見学し、最新のAI技術を活用したCEMS(Community Energy Management System:地域エネルギーマネジメントシステム)を軸にしたエネルギーが支えるまちづくりを学びました。午後からは、北海道ガス株式会社本社に移動し、同社のカーボンニュートラルの取り組みに関する講義を受講した後、本社発電所や中央エネルギーセンターの見学を通じて、札幌市ならではの地域特性に応じたエネルギー供給の仕組みについて学びました。様々なエネルギーインフラの現場を体験することができ、学生たちにとっても大変貴重な1日となりました。

  • 新さっぽろエネルギーセンターでの現地FW

  • 北海道ガス株式会社本社での施設見学

3日目(9/12(金))

9/12は、北海道大学に集まり、本プログラムの総仕上げとして、「日本の自治体単位で、2050年カーボンニュートラル達成の方法を考える」といったテーマの下、グループワークを行いました。グループワークに際しては、課題解決プロセスフレームワークとして、「As-is To-be分析」や「KJ法」、「ペイオフマトリクス」といった様々な手法も活用し、各グループで現状と理想を整理しながら、地域課題に即して多角的な検討を重ねました。

最後には、各グループによる成果発表が行われました。エネルギー産業や地域資源、次世代教育など、多様な切り口から様々な提案が行われ、これまでの学びをさらに深化させる充実の1日となりました。

  • グループワークの様子

  • 成果発表の様子

参加者の声

  • 実際にカーボンニュートラルに取り組んでいる人の話を聞いてこれまで以上にカーボンニュートラルに興味が湧いた。
  • 札幌市、下川町の取り組みなど、カーボンニュートラルに関して幅広く知ることができた。また、不足する知識や今後重要となることを学べた。
  • 自分たちが住んでいる都市とは違い人口減少がとても顕著に出てしまっている町がカーボンニュートラル実現に向けてどのような取り組みをしているのかを知ることができてとても興味深かった。
  • 講義とフィールドワークで学んだことを最後にグループワークでアウトプットして学んだことを活かすことができた。フィールドワーク以外の他の参加者とのコミュニケーションの場が大きかったのがいい経験になった。
  • 周囲の人のカーボンニュートラルの知識の多さや積極的な活動に感化された2泊3日だった。北海道ということで熱利用の話が多く、地域の特色が現れていてフィールドワークの面白さが出ていた。
  • 現代社会の問題について勉強もできながら、他大学の同年代の人たちと交流を深めるまたとない機会ですごくいい経験ができた。

法政大学では、今後も様々なパートナーと連携しながら、カーボンニュートラル実現に向けての取り組みを推進してまいります。