ゼミ(演習)とは、教員の指導の下に専門的な知識を身につけながら、関心のある問題について深く研究する授業をいいます。形式としては少人数で討議や学生の研究報告などを行うことが一般的で、大人数の受講者が集まることが多い講義形式の授業とは異なります。
講義形式の授業でも消極的に講義の内容を聞くだけではなく、ディスカッションに参加することが求められることは多いですが、ゼミでは学生の積極的な姿勢がより一層期待されます。学生同士が意見を出し合い、活発にコミュニケーションをとることはもちろん、主体的に研究テーマを決めた上で討論を通して専門的な知識を深められることも、ゼミならではの学び方です。
ゼミによって授業の内容も違えば、授業の形式もさまざまです。
各ゼミにおいて必要な基礎知識を身につけるために担当教員、あるいがゲストスピーカーによる講義を受ける時もありますが、文献講読を通じてゼミ生全員で同じテキストを読むことが多いです。要約を発表したり、発表内容について話し合ったりすることで、お互いに理解が足りない所を補い、知識を深めます。ゼミ生1人1人が考えたこと、疑問に思ったこと、本を読んで自分の中に生まれた「問い」を共有し合い、新たな気づきが得られるはずです。
また、学生が主体的に決めた研究テーマの理解を深めるために、資料やデータをもとに自分の考えを論理的でわかりやすいストーリーにまとめて発表することもしばしば求められます。論理的な考え方はもちろん、効果的なスライドを作る方法、身振り・手振りや話し方などの表現力も身につけます。発表を通じて自分の意見を発信するだけではなく、討論をもって他者の意見に耳を傾けることも学びます。討論は決して相手を「論破」することではなく、お互いの考えをぶつけ合いながら、お互いに学び合うことです。発表も討論も自明視していた物事を新たな視点から観察し、考え直すきっかけとなります。
さらに、ゼミによってはフィールドワークを行うこともあります。本で読むだけでは実感が湧かないことも、外に出ることで身をもって内容を確認することができます。アンケート項目を考えたり、調査を行ったりすることで、知識を深め、人との絆を築きます。本で読んだことは忘れてしまうかもしれませんが、自分の目で見たもの、自分の手で触ったもの、自分の耳で聞いた声は一生あなたの中に残ります。
なお、ゼミによって自分の研究の成果をまとめてレポートという形で提出することもあります。論理的に考えるだけではなく、自分の意見の根拠となる参考文献を調べて論理的に書くこともゼミで身につけられるスキルの一つです。
そして、国際文化学部では毎年、国際文化情報学会が開催されます。論文発表、ポスター 発表、映像作品、インスタレーションやパフォーマンス、さまざまな形で自分の研究成果を発表することができます。1人でエントリーすることもできますが、グループで研究を行い学会に参加することも可能です。ゼミの時間を使い、グループワークを中心にその準備に取り掛かることも国際文化学部におけるゼミならではです。チームワークの大切さや楽しさ、また自分の弱みや強みに気づくきっかけにもなるはずです。
国際文化情報学会の詳細についてはこちらをご確認ください。
ゼミでは読む・聞く・話す・書く、コミュニケーションを取る上で必要不可欠なスキルを身につける機会を得ることができます。自分の意見を論理的に伝える力を磨くと同時に、自分とは異なる意見に触れ、自分自身や社会を観察する力を育てます。
ゼミで勉強することによって、自分自身が置かれている状況はもちろん、他者の考えに耳を傾け、他者が置かれている立場を想像する姿勢を身に付けられます。
国際文化学部では毎年度、ゼミ(演習)見学のほか、教員やゼミ生による説明会を開催しています。日程が決まり次第メールにてお知らせします。
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