教員紹介

高橋 和宏

教員紹介

ゼミのテーマ

日本外交論:現代外交の課題を歴史の視点から考える

ゼミの目的及び概要

このゼミでは現代の日本外交が直面している諸課題を、歴史の視点から考えていきたいと思います。

米国の相対的な国際的パワーの低下や中国の国力増大、そして昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻によって戦後国際秩序が大きく揺らぐなか、日本外交は現在いくつもの難問に直面しています。こうした「現代」の外交課題を分析的に理解するためには、日々のニュースをフォローするだけではなく、これらの事象を長い時間軸に位置付ける「歴史」の視点が不可欠です。ゼミの活動を通じて、「過去」と「現代」とを連接して考える知的トレーニングを積み、日本外交が現在のさまざまな課題にどう対応し、また将来どのような政策をとっていくべきなのかを分析的に説明できる思考力を身につけてほしいと思います。

2024年度のグランドテーマは「国際秩序と日米関係」です。国際秩序が揺らぐ現代において、日本とアメリカは外交・安全保障・経済といった諸課題にどう協力できるのか、アメリカ国内の政治的対立と対外的な影響力の低下が顕著となるなかで日本が果たすべき役割は何かといった論点について、戦後日米関係の歴史をたどりながら考えていきます。

また、このゼミではプレゼンテーションやディベート力の向上や質疑応答の技法も学んでいきます。各回の授業では、まず前半に「10分間プレゼンテーション」として数名の学生に外交・安全保障問題や国際問題についての個人プレゼンテーションをしてもらいます。授業後半では、外務省が主催する「国際問題プレゼンテーションコンテスト」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/event/toron/index.html)への参加を目指して、課題文献に基づいて日本が抱える外交課題に関するグループ・プレゼンテーションを行います。
また、夏休み期間中には他大学の学生と外交・安全保障問題について議論する合同ゼミも実施します。これらを通じて、効果的なプレゼンテーションの方法や建設的なディスカッションの仕方を学び、社会に出てからも役に立つ「対話」技能の習得してほしいと思います。

ゼミ合宿や校外研修では自衛隊の基地や外交史料館、海外の関連施設などを訪問し、活字や映像ではない「リアルな」外交・安全保障の現場を体験します。

            

ゼミの年間計画(合宿などを含む)

春学期・秋学期を通じてプレゼンテーション能力の向上を第一の目標とします。また、ゼミの時間を利用して都内の関連施設(外務省外交史料館、防衛省等)への郊外研修も行います。

夏休み期間には「合同ゼミ」と「ゼミ合宿」を行います。合同ゼミでは外交・安全保障をテーマとして慶応大学や上智大学といった他大学の学生と議論します。ゼミ合宿の行き先は学生と相談して決めていきますが、2022年度は沖縄、2023年度は台湾を訪問しました。

3年の秋学期には、「法政大学懸賞論文」に応募することを目標にゼミ生全員に「ゼミ論文」を執筆してもらいます。

学生へのメッセージ

大学時代の友人は人生の宝物になります。ゼミの活動を通じて、いろいろなことを真剣に議論したり、相談したりできる友人を見つけてください。

ゼミ合宿や校外研修、他大学との合同ゼミなどのイベントも開催します。オンとオフの切り替えを明確に、「学ぶこと」と「楽しむこと」を両立するのがゼミのモットーです。ゼミ活動を通じて自己研鑽し、社会に出たときに役に立つ素養を身につけてほしいと思います。

元気とやる気のある学生が集まってくれることを期待します。

成績評価方法

①プレゼンテーションの内容、②ディスカッションへの参加、③ゼミ論文の完成度(3年次)により総合的に評価します。

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