教員紹介

名和田 是彦

教員紹介

ゼミのテーマ

コミュニティとコミュニティ政策

ゼミの目的及び概要

日本の政策論や実務界で「地域コミュニティ」と言われているものを研究対象とします。法制度上は「地域」というものは、市町村までのように見えますが、実際には市町村の内部の小さなエリアには、たくさんの民間の団体が活動しており、それに関連して、役所の出先や各種の専門機関などが活動していますし、コミュニティに働きかけるコミュニティ政策もほとんどの自治体のほか国の多くの省庁も熱心に取り組んでいます。こうした活動の総体を観察することを通じて、地域コミュニティの実際を研究するわけです。このゼミでは、コミュニティに関する政策的な文書を分析したり、ゼミ全体や各ゼミ生が実際にコミュニティ活動の行われている現場に出向いたりして、日本の地域コミュニティの姿をつかみ、ゼミ生たちが自らの頭で日本のコミュニティ政策の実態を研究することを目指します。これまでのゼミでゼミ生たちが選んだ研究テーマから、ありうべきテーマを例示すると以下の通りです。
・自治会・町内会の研究
・商店街の研究
・地域福祉活動の研究
・プレイパーク(冒険遊び場)の研究
・コミュニティカフェや地域の「居場所」の研究
・街の再開発の研究
など。
具体的なテーマやゼミの進め方はゼミ全体で相談しながら決めていきます。    
ゼミ生はそれぞれ自分自身の研究テーマを定め、それに基づいて自分自身でフィールド調査を行うことが、このゼミに参加する基本的条件です。                                    
                                            

ゼミの年間計画(合宿などを含む)

春学期は、コミュニティ政策についての政策的文書(政府や自治体行政が出した文書など)を読むことを中心に、コミュニティ政策の基礎知識を身につけます。感染症の状況にもよりますが、一回程度野外調査に出かけることを予定します。春学期中に、それぞれのゼミ生の個人研究のテーマと調査予定地域を決めます。
夏休み中にそれぞれの個人研究の企画に基づいてフィールド調査を始めます。また、1泊程度のゼミ合宿をすることも可能で、ゼミで話し合って決めます。この2年は合宿はしていません。
秋学期は、ゼミ全体での資料講読や野外調査を行い、また各自ゼミ論文のテーマを設定し、それに基づいた野外調査を各自で行うようにしていきます。                                        
                                            
                                            
                                            

学生へのメッセージ

2019年度国内研究員のため一旦ゼミが途切れましたが、2020年度からまたフレッシュにスタートして、活気のあるゼミ集団となっていると感じています。地域コミュニティは、人間生活の上で、したがってまた政治においても、重要な機能を持っていますが、あまりにも身近でありすぎるせいか、学問的関心を持つ人はあまり多くないようです。しかし、もっとも身近で目立たないところにこそ、科学的に解明されるべき根本的な問題がひそんでいると思います。文書資料の検討とフィールドワークの両面から、目立たないけれども興味深い真理を発掘してみませんか。                                            
                                            
                                            
                                            
                                            
                                            

成績評価方法

春学期と秋学期それぞれに、レポートを提出してもらい、これによって成績評価をすることを基本とします。春学期は、ゼミの時間内に各ゼミ生が報告したことを評価の対象とし、レポートの提出は求めない、とすることもあります。