教員紹介

本多 美樹

教員紹介

ゼミのテーマ

大国間競争とグローバルな脅威――国際社会は分裂に向かっているのか

ゼミの目的及び概要

本多ゼミでは、自分の興味をとことん追求する姿勢を大切にしています。ゼミ生自身が関心のあるテーマを設定できる自由度の高さはこのゼミの大きな特徴のひとつです。グランドテーマの下に、二年生と三年生が関心のあるトピックを設定して一緒に取り組みます。グループで活動する際には、問題の関心事の選定、文献の講読、先行研究の整理、調査、考察が必要です。最終的には、各グループが研究成果を発表し合い、その後、グループで一つの論文を執筆します。このような一連のプロセスの中で、大学生として必要なアカデミック・スキルとマナーを身に付けます。また、グループ活動は議論しながら進めることから、交渉スキルを身に付ける絶好のチャンスです。これは、ゼミならではの経験であり、就職活動や社会人になっても役に立つはずです。
2023年度のグランドテーマは、「大国間競争とグローバルな脅威――国際社会は分裂に向かっているのか」です。今日の国際社会はグローバルな脅威と大国間の競争の双方によって規定される時代にあります。例えば、軍事や経済、資源をめぐる国家間の競争に加えて、感染症や環境、難民をめぐる問題などグローバルな脅威が相互的に作用し合い、国際社会を益々不安定にしています。国際社会は、大国間競争という環境の下でグローバルな脅威に対処していく戦略を考案しなければなりません。対立事項が多いことから、国際社会は分裂に向かっているという見方がありますが、一方で、多くの人々は、国際社会には相違点よりも共通点の方が多いとして、特にボーダーレスなリスクを管理するために協力すべきだと考えています。共通の脅威の解決のためには、国家、地域・国際機構、市民社会、企業など多様なアクター間の協力が必要です。しかし、世界のあちこちで、自国第一主義の台頭、国際協力への懐疑・拒否など、協調行動への「障害」が見られます。ゼミでは、何が問題解決への協調を推し進め、何が障害となっているのかを考察することによって、国際社会で起きている現象と多様なアクターの動き(協働と確執)への理解を深めます。

ゼミの年間計画(合宿などを含む)

前期のゼミでは、国際関係を観察する「眼」を養います。「主権国家」、「グローバリズム」、「グローバル・イシュー」、「マルチラテラリズム」などのキーワードの概念整理とともに、歴史的視点から国際社会にとっての脅威の変容について学びます。その後、グループに分かれて、テーマの選定、講読文献リストの作成、先行研究の整理、調査、考察、発表、議論、レポートの作成に取り組みます。基本的なアカデミック・スキルも同時に身に付けます。夏には課外活動あるいは合宿、後期には研修旅行を予定しています。
また、ゼミでの活動に加えて、「学習」と「交流」を目的にする他大学との合同ゼミナールもありますので積極的に参加してください。(4月~7月に月一回、10月合宿を予定)。

学生へのメッセージ

簡単には答えが出ないようなことを様々な角度から注意深く観察するという知的なプロセスを楽しんでほしいと思います。皆さんの知的好奇心を満たせるよう、自由に参加して学べる機会をたくさん用意しています。
明るく元気で積極的にゼミの活動に参加してくださる方を募集します。大学のゼミはどんなことをするのか、なかなかイメージがつかめないかもしれませんので、公開ゼミをぜひ見に来てください。公開ゼミでは、ゼミ生や私と話をする場も設けます。

成績評価方法

各々の関心分野についての理解度、考察、発表、議論、論文、ゼミの活動への参加状況などを踏まえて総合的に判断します。

各種リンク

◆ゼミHP https://www.mhonda-hosei.com/ 

◆Instagram https://www.instagram.com/hondazemi/ 

◆ツイッター @hoseihondazemi