アジアの国際関係
福田ゼミはアジアの国際関係について学ぶゼミです。米中競争が激しくなるなかで、アジアの国際関係はグローバルガバナンスについて考える上でも極めて重要になってきています。このゼミでは、政治、経済、社会、文化など様々な角度からアジア国際関係の歴史と現状について学び、日本との関係を考えていきます。
ゼミでは、現代アジアの国際関係を理解するための基本的な知識を身につけます。また、学んだことや考えたことを表現し、共有し、議論に繋げるためのプレゼンテーション能力、コミュニケーション能力、文章能力などを向上させることも重視しています。
教員(福田)の専門は中国・台湾の政治外交と中台関係ですが、ゼミには様々な関心を持つ学生が集まっています。例えば、今年度所属しているゼミ生が取り組んでいるリサーチペーパーのテーマには以下のようなものがあります。
・半導体をめぐるインド太平洋の国際関係
・米中競争時代におけるフィリピンの対外戦略
・K-POPのグローバル化に伴う文化摩擦
・日中・日韓の歴史認識と記憶
・日本・台湾・韓国における家族介護
春学期は、アジアの国際関係に関する入門書の輪読、注目トピックに関するディスカッションやディベートなどを通じて、地域の歴史と現状に対する理解を深めます。また、日本と周辺諸国の関係を担っている実務家に話を聞いたり、皆でドキュメンタリーや映画を鑑賞したり、海外から訪日する学生と交流したりする機会もあります。そして、春学期のまとめとして、箱根や草津などで1泊2日の国内合宿を行っています。
秋学期は、春学期に学んだことを発展させながら、各ゼミ生がリサーチペーパーを執筆します。2年生と3年生混合のグループを作り、グループ内での中間報告や教員によるチュートリアルを通じて、調査の方法やペーパーの書き方を段階的に学びます。また、リサーチのテーマにあわせて、ゲストスピーカーによる講演会を開催することもあります。そして、年度末には全員のリサーチペーパー、その他活動の記録、後輩へのメッセージなどを一冊のリサーチブックにまとめています。
上記以外に、夏季休暇に有志の海外研修を行なっています(2025年度からGlobal Internship 福田クラスの授業として試験的に運営中)。2026年度の渡航先は台湾で、台北だけでなく地方都市も訪れる予定です。この研修は、福田がお手伝いする数日間のスタディー・ツアーではしっかりと勉強し、その後の自由活動ではしっかりと遊んでくることが慣例となっています。毎年、参加者による海外研修記録を作成し、HPなどに掲載していますので、興味がある方は是非読んでみてください。2025年度は海外研修の成果を外濠校舎1階の展示スペースでポスター報告する予定(10月13日から1週間)もあります。
【2025年度の活動内容(10月以降は予定)】
4月 新入生歓迎会、ビブリオバトル
5月 日本ASEANセンター訪問
5月 川端隆史・ジョーシスシニアエコノミスト・講演会
6月 台湾・政治大学との学生交流
6月 映画「島から島へ」上映会・座談会
7月 「島から島へ」廖克発監督座談会
7月 国内合宿(伊東温泉)
7月 台湾・北埔郷訪日団との交流会(有志)
7月 デンソー本社訪問(有志)
9月 マレーシア海外研修
10月 海外研修報告会
11月 台湾・中山大学との学生交流
12月 リサーチペーパー最終報告会
1月 お別れ会
大学におけるゼミの魅力は、単に知識を得ることにとどまらず、大学卒業後にも個々人の支えとなるコミュニケーション能力、社会との関わり方などを培えることだと考えています。そのため、ゼミでは授業の時間だけにとどまらないゼミ生同士、あるいはゼミ生と教員のコミュニケーション、大学の外や日本の外へ出て学ぶ機会を大切にしています。現在のゼミの活動は、上に挙げたようにかなり盛り沢山となっています。ですので、アジアの国際関係に関心があることに加えて、様々な活動に積極的に参加し、楽しめる学生を歓迎します。
出席、報告やレポートの内容、議論への貢献度などを総合的に評価します。報告やレポートについては結果だけでなく、個々人の努力やプロセスも評価します。
福田円研究室HP(https://www.madoka-f.com/seminar/)