教員紹介

福田 円

教員紹介

ゼミのテーマ

国際関係論、中国・台湾地域研究                            

ゼミの目的及び概要

福田ゼミは、中国・香港(マカオ)・台湾の地域研究、およびこれらの地域が関わる国際関係について学び、議論をするゼミです。日本にいる私たちにとって、国際社会で生きていくためには重要な隣人を深く理解することがますます重要になってきています。もちろん、日本から近い中国・香港・台湾については、様々なメディアを通じて情報を得ることができます。ただ、その歴史、政治や社会、国際社会における位置づけや日本との関係について、専門書を読んで理解を深めたり、じっくりと議論する機会は、そう多くありません。

 2024年度のゼミテーマは、「中国・香港・台湾からみる国際関係」です。中国・香港・台湾の視点に立ち、政治、経済、社会、文化など様々な角度から国際関係の歴史と現状について学びたいと思います。この地域は、それぞれが長い歴史や様々な民族・文化を内包する多様性をもち、国際社会のなかでも大きな存在感を発揮してきました。また、中国と香港、中国と台湾の関係はこれまでもダイナミックに展開してきましたが、中国と米国の競争が激しくなるなかで、グローバルな国際政治のなかでも極めて重要な争点となっています。福田ゼミでは、ゼミ生それぞれがこうした地域の国際関係のなかから、それぞれが興味のあるテーマを探し出して、その現状や課題について自分なりに理解し、自分の言葉で語れるようになることを目指します。

 福田ゼミでは、現代の中国・香港・台湾について理解するための基本的な知識を身につけ、これらの地域をめぐる国際関係や具体的な争点について思考し、議論するトレーニングを行い、私たちがこれらの地域とどのように関わっていくべきなのかを考えていきます。また、学んだことや考えたことを表現し、共有し、議論に繋げるためのプレゼンテーション能力、コミュニケーション能力、文章能力なども向上させます。

ゼミの年間計画(合宿などを含む)

 春学期には中国・香港・台湾やこの地域の国際関係に関する入門書の輪読や、注目トピックに関するディスカッションや政策シミュレーションなどを通じて、地域の現状に対する理解を深めます。また、中国・香港・台湾を舞台に活躍し、これらの地域と日本との関係を担っている実務家に話を聞いたり、皆でドキュメンタリーや映画を鑑賞する機会などもあります。そして、春学期のまとめとして、1泊2日の国内合宿(2023年度は箱根・芦ノ湖)を行い、リサーチペーパーのテーマ報告をしたり、親睦を深めたりしています。さらに、希望者が一定数以上集まれば、夏季・春季の休暇に海外研修を行うこともあります(2023年度は春季休暇に台湾研修を実施)。

 秋学期には春学期に学んだことを発展させ、各自がリサーチペーパーを執筆します。リサーチペーパーのテーマに沿って2年生と3年生混合のグループを作り、グループ内での報告と教員によるチュートリアルを繰り返すことで、調査の仕方、ペーパーの書き方などを段階的に学べるようになっています。また、秋学期になると各自のテーマが定まり、ゼミ全体としての関心の方向性も明確になるので、その年のゼミ生の関心にあったゲストスピーカをお招きします。毎年度末には、全員のリサーチペーパー、活動や調査の記録、3年生から後輩へのメッセージなどを1冊の『リサーチブック』にまとめます。さらに、秋学期末から春季休暇の時期にOB会を行う年もあります。OB会のLINEグループがあり、期が離れていても、就職先や業種が同じOB同士の繋がりができつつあります。

  【春学期】新入生歓迎会、ゲストスピーカー講演会、国内合宿
  【秋学期】リサーチ報告会、ゲストスピーカー講演会、海外研修、OB会
これまでの活動については、福田円研究室HP(http://madoka-f.com)をご覧下さい。

学生へのメッセージ

 福田ゼミは2014年に法政大学に開設されました。この10数年、法学部での教育のなかで、ゼミでの様々な学び、活動、そしてゼミ生の皆さんとの関わりは、私にとって特別なものでした。ゼミでの学び方や活動が、次第に先輩から後輩へと受け継がれるようになり、OB会なども形成されてきたことを、とても嬉しく思っています。

 私は、学部の教育におけるゼミの役割は、単に知識を得ることにとどまらず、大学卒業後にも個々人の支えとなる思考や表現の方法、他者とのコミュニケーション能力、政治や社会との関わり方などを培うことにあると考えています。そのため、ゼミにおいては授業時間外のコミュニケーション、大学の外や日本の外へ出て学ぶ機会なども大切にしています。福田ゼミでは、中国・香港・台湾という地域に関心があることに加え、上に挙げたような様々な活動に積極的に参加し、楽しめる学生を歓迎します。

成績評価方法

①報告や議論への取り組み、②リサーチペーパーの完成度、③ゼミへの貢献について評価し、総合的に判断します。結果だけでなく、各自の取り組む姿勢や努力も評価するよう心がけています。            

各種リンク

https://www.madoka-f.com (福田円研究室HP)