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理工学研究科の柴田紗帆氏が2021年度笹川科学研究助成に採択

  • 2021年04月15日
  • 受賞
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理工学研究科生命機能学専攻 植物医科学領域の博士後期課程の柴田紗帆氏が、2021年度 笹川科学研究助成に採択されました。
柴田氏は、植物病原菌の1グループであるもち病菌の研究を行っています。もち病菌は、皆さんに身近なシイタケやエリンギなどと同じ担子菌類の仲間なのですが、植物の葉をもちのように白く膨らませて奇形を起こす菌類の一群です。この病害は、春から初夏にかけて見つかることが多いため、その時期にのみに発生する菌類と思われがちですが、その他の時期にどのように生活しているかはほとんどわかっていません。そこで柴田氏は、過去の記録から日本中のどこにでも生育しているシダ植物の葉面上でもち病菌が見つかった点に着目し、もち病菌も含め、どのような菌類が生育しているか調べています。この研究成果は植物医科学分野における伝染経路といった予防や防除の基礎資料となるだけでなく、菌類学や分類学、さらに微生物多様性、そして様々な応用研究の基礎として注目されると期待しています。今回の採択はこうした新知見への期待と共に、柴田氏の積極的な研究活動が認められたものと考えられます。
廣岡研究室では、植物に病気を起こす菌類を研究の対象としています。菌類は、植物病原体の中で最も多くの病気を起こし、時に人間の歴史を変えるほどの被害を及ぼしてきました。植物病原菌類は、様々な環境に生育し、常に植物を狙っています。樹木や作物など多くの菌類病の診断を行ないながら、それら菌類の生き様を理解し、迅速で正確な予防や防除を行なえるよう研究に取り組んでいます。

廣岡研究室ウェブサイト

リーフレット「理系学部で学ぶみなさんへ -大学院進学の5つのメリット-」